文章は最後に、野村証券研究所のチーフエコノミスト、リチャード・クー氏の著書「The holy grail of macroeconomics lessons from japan's great recession(マクロ経済学の聖杯:日本の大不況の教訓)」の一部を引用し、「自国の危機について無知な官僚や経済学者たちは、米国人が言うことを金科玉条のように奉じるばかりで、米国人がどう対処したかについては着目しない」「われわれが予想した通りに米国に金融危機が起こったとしても、最終的には米国経済が世界を席巻するだろう。現代経済の理解度について、米国はわれわれをはるかに上回っているからだ」と指摘した上で、「中国は確固たる通貨主権を有する数少ない国の一つだ。その理由は二つある。一つ目は中国の債務の抵当の大部分が不動産で、国債の大部分が人民元で取引される内国債であること。二つ目は資本市場を開放しておらず、米ドルのレート周期から独立しているため、外部資本の衝撃には日本よりも強いこと。われわれが日本から教訓を得ずに、日本人の二の舞を演じるならば、今日の日本こそ、われわれの明日の姿となるだろう」と論じた。(翻訳・編集/原邦之)
この記事のコメントを見る