中国やアジアの富裕層がスイス預金に懸念を抱き始める―仏メディア

Record China    2023年3月14日(火) 9時0分

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12日、仏RFIの中国語版サイトは、ウクライナ戦争でスイスが徐々に中立性を崩す中、中国の富豪たちが現地の銀行への預金に懸念を募らせ始めたと報じた。

2023年3月12日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは、ウクライナ戦争でスイスが徐々に中立性を崩す中、中国の富豪たちが現地の銀行への預金に懸念を募らせ始めたと報じた。

記事は、英フィナンシャル・タイムズの報道を引用。中国企業がスイスの証券市場に続々と上場する中で、スイス最大手銀行のアジア事業担当理事らが、ウクライナ戦争に対してスイス政府が強硬な制裁姿勢を打ち出していることで、中国の富裕層顧客がスイスの銀行への預金に対する懸念を強めているとの認識を示し、スイス10大銀行のうち6行の幹部も同じ考えを示したと伝えた。また、「昨年末から顧客の間でこの問題への注目が高まっており、自分たちのお金をスイスの銀行に預けておいて安全か聞かれるようになった」というある銀行幹部の話を併せて紹介している。

その上で、スイスは今なお世界のオフショア金融の中心地であり、銀行業が国内総生産(GDP)の10%を支えていると指摘。スイスの銀行の株価はアジアの経済指標と強くリンクして動いており、中国をはじめとするアジア地域の顧客がスイスの銀行の経営に大きな影響力を持っているとした。そして、スイスの一部銀行がロシアに近い中国との国際関係が著しく悪化した場合の対処方法や、中国の顧客の流出を防ぎ、なだめる方法の検討に入っていることを明らかにしたと伝えた。

また、一連の「スパイ気球」事件や中国からロシアへの武器供与の可能性など、この数週間で西側による対中制裁の可能性が高まっていると紹介。温家宝(ウエン・ジアバオ)元首相の息子など中国の指導層やその家族が口座を開設する一部のケースを除き、スイスに銀行口座を設ける中国人の大部分は商売に成功した小規模な実業家だとした上で「仮に彼らがスイスの銀行から離れていってしまえば、スイスの銀行業は大打撃を受けることになる」という銀行関係者の話を伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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