Record China 2023年3月1日(水) 11時0分
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28日、中国経済時報は、新エネルギー自動車用の動力バッテリー業界における価格競争が激化していると報じた。写真は寧徳時代。
2023年2月28日、中国経済時報は、新エネルギー自動車用の動力バッテリー業界における価格競争が激化していると報じた。
記事は、新エネ車の価格競争がバッテリー分野にまで及びつつあり、新エネ車の生産販売成長ペース鈍化とリチウム生産能力拡大による炭酸リチウム価格下落が相まって、動力バッテリー業界の価格競争が「一触即発」の状態になっているとした。
そして、世界最大の動力バッテリーメーカーである中国の寧徳時代が、今後3年同社製バッテリーの調達比率80%以上を保つ条件と引き換えに、一部の動力バッテリー用炭酸リチウム価格を向こう3年間、現在の相場価格の半額に相当する1トン当たり20万元(約390万円)とする割り引きプランを打ち出したことを紹介。旺盛な需要や新型コロナにより一時1トン当たり60万元(約1180万円)まで高騰した炭酸リチウム価格がすでに下落に転じ、長期的に見て20万元前後に落ち着くと予測される中で、リチウム鉱資源でも強みを持つ寧徳時代が新エネ車市場と同時にバッテリー市場でもトップの地位を守ろうとしていると伝えた。
また、ここ数年リチウム資源やバッテリーの値上がりで寧徳時代は大きな利益を出してきた一方で、コストの高止まりによって自動車メーカーが別の調達先を探し始めるとともに、BYDを始めとする新たなバッテリー供給業者が台頭してきたことで、大きな圧力を受けるようになったと指摘。さらに、25年の中国における新エネ車用動力バッテリー需要が1000〜1200ギガワット時と予測されるのに対して、各メーカーが計画している発表動力用バッテリー生産能力の合計が4倍以上の4800ギガワット時にまで達する見込みであることから、「生産過剰状態の中で寧徳時代がトップの地位を守るためには、現在と未来の注文を確定させることが必要」と同社が「3年縛り」プランで顧客の囲い込みを狙った背景を解説している。
記事は、寧徳時代のプランが自動車メーカーに受入れられるかはなおも未知数であるとした上で、蜂巣能源が値下げ計画を打ち出し、億緯リチウムも「川下産業が利益を出せない状況の中、主要サプライヤーとして利益の一部を川下産業に還元する」との姿勢を見せており、動力バッテリー業界の競争はさらに加速することが見込まれるとした。(翻訳・編集/川尻)
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