中国では1月8日から一般市民の海外旅行が解禁され、タイが最も人気の旅行先となっている。中国メディアの山東商報の6日付報道によると、タイの三輪タクシー「トゥクトゥク」の運転手は中国人客の呼び込みに必死で、中国で最近大ヒットしたドラマ「狂飆」をスマホを使って流す運転手までいるという。

中国のSNS上では「（中国国内で狂飆が大ヒットしていることを）彼らがもう知っていることに驚き」「中国のことをよく分かっているじゃないか」「甄嬛伝（邦題：宮廷の諍い女）を流してみるのもいいかも」「タイは本当によく頑張っている」「文化輸出の最新の成功事例」などのコメントが寄せられた。

一方で、SNS上では、タイ有数の人気ビーチがあることで知られるプーケットを訪れた中国人観光客が現地の旅行会社担当者とトラブルになり刃物で切り付けられたと訴える動画も拡散しており、「怖くて行けない」との声も多くあった。

ドラマ「狂飆」は、「掃黒除悪（黒社会＝暴力団の一掃と悪の排除）」政策の下、正義の勢力である最前線の刑事と悪の勢力との20年に及ぶ闘争を描いたクライムサスペンス。実力派俳優のチャン・イー（張訳）、チャン・ソンウェン（張頌文）らが主演を務め、中国で今年1月から2月にかけて放送・配信されブームを巻き起こした。（翻訳・編集/柳川）