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ゼロコロナ終了で中国経済は回復するのか―独メディア

Record China    2023年1月24日(火) 8時0分

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21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、「ゼロコロナ」の厳しい政策を撤廃した中国経済の先行きについて専門家の意見を紹介する記事を掲載した。写真は南京南駅。

2023年1月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、「ゼロコロナ」の厳しい政策を撤廃した中国経済の先行きについて専門家の意見を紹介する記事を掲載した。

記事は、中国国家統計局のデータとして、22年の中国の経済成長率が目標の5.5%を大きく下回る3.3%にとどまり、コロナの感染が始まった20年の2.2%に次いで、文化大革命終了後の1977年以降で2番めに低い成長率となったことを紹介。その主要因は感染の拡大と「ゼロコロナ」政策にあり、厳しいロックダウンによって消費の抑制、生産の阻害が生じ、中国経済が需要、供給の両方で打撃を受けたと広く認識されていることを伝えた。

また、アナリストの多くが、昨年12月初めの中国政府による劇的なコロナ政策転換が低迷する経済の再興に向けた大きなポイントと捉える一方で、ゼロコロナの廃止によって必ずしも直ちに経済が好転するわけではないと指摘していることを紹介。12月中旬以降、中国各地で爆発的な感染が発生して億単位の人が集中的に病気休暇を取ったことで欠勤率が急上昇し、中国経済は結局ロックダウンを行ったのと同じように需給両面での大打撃を被り、世界銀行や国際通貨基金なども中国の経済成長の見通しを下方修正するに至ったとしている。

一方で、長年中国経済を研究してきたドイツの経済学者の多くは、爆発的感染による経済への打撃は長時間続くものではないと予測しており、クリスティアン・アルブレヒト大学キール校世界経済研究所のロルフ・ラングハマー教授は23年の中国の経済成長率を22年より高い4〜4.5%に達すると見ていると紹介した。

ただ、22年よりも経済が回復するとはいえ、8%を超える成長を実現した21年とは状況が異なるようだ。記事はラングハマー教授が21年における中国経済の高い経済成長について、世界各国がなおもコロナ感染にさいなまれる中でいち早く苦境から脱した中国が輸出を拡大させたことによる、中国政府が本来目指す輸出主導から内需主導型成長への転換とはかけ離れた一時的なものと指摘、現在は世界の工業生産がすでに回復し、中国経済を含む世界的なインフレの波、そしてコロナの感染再拡大というネガティブな要素も存在する上、中国政府による「急発進急ブレーキ」的なコロナ政策が市場に不安定性を一層もたらしているとの認識を示したことを伝えた。

ラングハマー教授はさらに、収入や富の分配の不平等による貧富格差の拡大、少子高齢化、不動産の危機、産業構造転換の課題などといった国内の中長期的な問題がコロナ以上に中国の経済成長の足を引っ張る要因になり得るとしている。

記事はまた「勝手気ままな都市封鎖、突飛な規制緩和が、世界のビジネスマンの中国経済に対する信用を急速に低下させており、世界のサプライチェーンにおける中国の地位が崩れかかっている」とした上で、ドイツ経済研究の中国問題エキスパートであるユルゲン・マッテス氏が「世界のサプライチェーンにおける中国の地位に影響を与えているのは、実は地政学的な要因だ。米国やドイツなど西側諸国は、中国が近い将来武力で台湾を制圧する可能性が高く、地政学的衝突が起こりかねないと考えているために中国への依存を減らそうとしている。不幸なことに、地政学的環境の悪化、コロナと関連政策によるダメージ、中国経済の内的問題が同時に発生し、中国経済の再興に暗雲をもたらしているのだ。中国政府が急激にコロナ政策を転換したのは、中国経済の足を引っ張る数多のネガティブな要素を覆い隠すためではないのかと疑っているところだ」と語ったことを紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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