Record China 2022年12月17日(土) 23時10分
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中国メディアの光明網は14日、サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会について、「新技術はW杯をより面白くしたのか?」との記事を掲載した。
記事は、今大会ではVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)や半自動オフサイド判定といった科学技術が採用されていたことに言及。これらは「FIFA(国際サッカー連盟)によるレフェリー補助技術の向上だ」と評価した。
その上で、「大会が始まって以降、オフサイドの回数が明らかに増えたことで、新技術が試合に与える影響をファンに実感させた」とし、グループリーグのアルゼンチン対サウジアラビアの試合では10度のオフサイドがあり、アルゼンチンのゴールが3度も無効になったと指摘。VARが導入された前回大会以降、1試合のオフサイド判定の最多回数を記録したと伝えた。
半自動オフサイド判定はスタジアムの屋根に12台のカメラを設置し、選手の身体部位29カ所を追跡。試合球にはリアルタイムでボールの位置情報を毎秒500個ずつ伝送するセンサーが内蔵されており、これらが収集したデータをAIシステムが分析してオフサイドの判定を行う仕組みになっている。実際はまずVARチームにアラートが発せられ、主審に連絡が入り、最終的には主審が判断を下すことになる。
記事は、こうしたテクノロジーに基づいた判定は精度が高まり、物議を醸す判定を減らしているとする一方、その感知限度は人の目を超えているため、疑問の声も上がっていると説明。日本対スペインの試合で三笘薫がゴールライン上から上げたクロスを田中碧が押し込んだ「三笘の1ミリ」と呼ばれたゴールを振り返り、「最終的にゴールと判定されたが、VARが見た肝心の内容はスタジアム内のスクリーンやテレビの中継映像では表示されず、物議を醸した。試合後18時間たってようやくFIFAが映像を公開し、議論を終わらせた」とした。
また、「ウルグアイ対ガーナの試合では、ウルグアイ選手がペナルティーエリア内で倒されたが、VARから促されてリプレイ映像を見た主審は結局、PKを与えなかった。そして、アディショナルタイムにはカバーニが再びペナルティーエリア内で倒れたが、主審はリプレイ映像を確認することも、PKを与えることもなかった」とし、「この2つのプレーはウルグアイ選手の怒りを引き起こし、カバーニはロッカールームに引き上げる途中にVAR用のカメラを倒した」と伝えた。
記事は、「VARが“証拠”を提示したとしても最終的な決定権は主審に残されている。このような主観性は判定基準が異なることに対する疑問も引き起こしている。観客にとっては毎回基準が異なるという感覚は拭い去れないだろう」とした上で、「科学技術はより細かな根拠を提供するが、人間こそがスタジアムにおける主体であり、いかにして人間と科学技術の完全な融合を実現し、技術を用いた上での判定基準の統一を実現し、競技の公平性を確保するかは、依然としてサッカーの大きな課題である」と論じた。(翻訳・編集/北田)
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