2022年11月15日、韓国・中央日報によると、ソウルの梨泰院（イテウォン）で起きた雑踏事故の犠牲者名簿を韓国のインターネットメディアが公開したことを受け、犠牲者の出身国の駐韓大使館が韓国側に正式な抗議を行った。

韓国の外交部当局者は15日、取材陣に対し「名簿公開について、一部の大使館から抗議があった。外交部は直ちに（名簿を公開した）当該メディアに対し、抗議と是正要求を行った」と明らかにした。大使館側からの抗議は外国人犠牲者の遺族の意思を反映したものだという。また、この当局者は「外国人犠牲者26人のうち1人を除いて、遺族は犠牲者の身元公開を望んでいなかった。このうち8人の遺族は特に、国籍についても非公開を徹底することを望んでいた」と話している。

外交部は抗議の意を伝えてきた国を明らかにしていないが、他の国からも名簿公開に対する遺憾表明が相次ぐ可能性は排除できないとしている。記事は「外交問題につながるかもしれない」と伝えている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「名簿を流出させた公務員を突き止めて懲戒すべきだ」「犠牲者を心から哀悼していたら、こんなことできるはずがない」「一体、何の権利があって氏名を公開したのか。外交惨事だ。とんでもないことをしてくれた」「自分たちの政治的目的のために犠牲者を利用するなんて、腹立たしい」「なぜ遺族が望んでもいないのに名簿を公開するのか」「犠牲者の名前をみだりに公開することを望む遺族がどこにいるだろう。怒りを覚える。国は一体何をしているのか」「共に民主党は、本当は悲しんでなどいない。事故を政治利用しているんだから、与党よりも凶悪だ」など、怒りの声が殺到している。（翻訳・編集/麻江）