中国メディアの第一財経は14日、「各地で域内全員へのPCR検査が相次いで中止されている」と報じた。ネット上では歓迎の声がある一方、混乱を訴える声も上がっている。

記事は、中国政府が11日に新型コロナウイルス感染症対策を「さらに最適化」するための「20の措置」を発表したことに言及。そのうち、「感染が発生していない地域において一般に行政区域別の全員へのPCR検査は実施せず、感染源と感染ルートがはっきりしない場合や、コミュニティー内での感染が長く続いている場合にのみ（全員検査を）実施する」とされたとし、「1日2～3回の検査など、非科学的なやり方が是正された」と伝えた。

第一財経によると、14日時点で陝西省安康市鎮坪県、福建省福州市、江西省撫州市広昌県、吉林省延吉市、安徽省合肥市、上海市など、多くの地域がすでに地域全員のPCR検査を中止または一時的に実施しないと発表している。

中国版ツイッター・微博（ウェイボー）では14日午後5時現在、「各地で全員へのPCR検査が中止に」がトレンド1位になっており、ネットユーザーからは「良いことだ」「感染が怖い人は家にいればいい。いずれにせよ私は出る」など歓迎の声が上がる一方、「検査を中止しても、どこに行くにも24時間以内の検査証明が必要なまま」「団地や勤務先のビルに入るには陰性証明が必要なのに、会社の近くの検査所がどこも閉まっている。検査しないのなら健康コードのスキャンもなしにしてくれないと困る」と困惑の声も上がっている。（翻訳・編集/北田）