米、豪に核搭載可能なB52爆撃機配備へ 中国の台湾侵攻けん制、事実上の「核シェアリング」?

Record China    2022年11月4日(金) 11時0分

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米国が豪州北部の空軍基地に核兵器搭載可能なB52戦略爆撃機を配備する計画を進めている。中国の台湾侵攻をけん制する動きとみられるが、事実上の「核シェアリング」につながる可能性もある。写真はB52。

米国と中国の緊張が高まる中、米国がオーストラリア北部のティンダル空軍基地に核兵器を搭載可能なB52戦略爆撃機を最大6機配備する計画を進めている、とロイター通信などが報じた。中国による台湾侵攻などを想定し、けん制する動きとみられるが、事実上の「核シェアリング」につながる可能性もある。

最初に報じた豪州放送協会(ABC)によると、米国は北部準州(ノーザンテリトリー)の乾季に使用する「飛行隊運用施設」、隣接するメンテナンスセンター、B52の駐機場に関する詳細な計画を作成した。 最大1億ドル(約150億円)を投じて基地を拡張。駐機場は2026年後半に完成するという。

ティンダル空軍基地は米海兵隊が巡回駐留するダーウィンの南東約320キロにある。ABCは「中国本土を射程に入れ、攻撃する可能性がある爆撃機を(豪州に)持つことは、台湾に関するいかなる行動もさらに(米豪の協力を)拡大させる可能性があるというメッセージを中国に送ることになる」との専門家の見方を紹介した。

米空軍は、豪州に長距離爆撃機を配備することが、米国の航空戦力投射能力について敵対勢力に強いメッセージを送ることになると説明。これに関連して米国のケネディ駐豪大使は10月31日のABCの番組で、インド太平洋地域で海洋進出や軍備増強を進める中国に対抗する上で「外交や対話に加え抑止力を用いる」と明言した。

米豪は近年、対中国を念頭に連携を強化。昨年9月の外務・防衛閣僚会合(2プラス2)では、米軍機を豪州に定期巡回させるローテーション配備の拡大で合意した。豪州は米英との安全保障協力の枠組み「オーカス」(AUKUS)を通じ、原子力潜水艦を建造する計画も進めている。

中国外交部の趙立堅報道官は31日の定例会見で、B52配備についてコメントを求められた際、「国家間の防衛・安全保障協力は第三者を標的にすべきではない」と指摘。「米国側の関連行為は地域の緊張を高め、地域の平和と安定を著しく損ない、地域の軍拡競争を誘発する可能性がある」と非難した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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