河南省汝州市でアリゲーターガー捕獲、広がる外来種の被害―中国

人民網日本語版    2022年8月31日(水) 5時30分

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河南省平頂山汝州市の都市中央公園で、雲禅湖という池の水を抜いたところ「怪魚」が捕獲されたというニュースが最近、大きな話題となっている。

河南省平頂山汝州市の都市中央公園で、雲禅湖という池の水を抜いたところ「怪魚」が捕獲されたというニュースが最近、大きな話題となっている。池の水が約1カ月かけて抜かれ、27日に捕獲されたこの「怪魚」は、外来種であるアリゲーターガー2匹と確認された。関連のライブ配信では、最も多い時で3000万人以上のネットユーザーが捕獲シーンを視聴した。公園管理者はアリゲーターガーを無害化処理し、専門スタッフを手配して池の消毒作業も実施した。


資料によると、アリゲーターガーは北アメリカが原産地の大型肉食魚類で、天敵がほとんどおらず、凶暴で、何でも食べるなどの特徴があるため「水中の殺し屋」と呼ばれており、野生の場合は最大約3メートルにまで成長する。

実際のところ、アリゲーターガーはここ数年、広東省や広西チワン族自治区、福建省、河南省、四川省、江蘇省などの地域で確認されている。現在、多くの地域の農業農村当局がすでにアリゲーターガーを含む外来種の全面調査を実施している。


中国の外来種は近年、増加の一途をたどっており、世界でも外来種による被害が最も深刻な国の一つとなっている。「2020中国生態環境状況公報」によると、中国で確認されている外来種は660種類以上に達している。

一部の外来種は繁殖力が非常に強いため、生態系へのダメージが大きい。しかも天敵が少ないため、現地の優占種となることが多く、生態系に不可逆的破壊をもたらす。

■ホテイアオイ


ホテイアオイの原産地は南アメリカで、20世紀初めに観賞植物として中国に導入された。その後、ブタの飼料として広く栽培されるようになったものの、繁殖力が強く、川や湖の水面いっぱいに広がり、大量の水生生物が酸欠や太陽光の不足で枯れたり、死んだりする原因となり、水界生態系破壊につながっている。

■スクミリンゴガイ


スクミリンゴガイの原産地は南アメリカのアマゾン川流域で、1980年代初めに食用を目的として中国に導入された。しかし、適応能力が非常に高く、繁殖力も強いため、甚大な被害をもたらす外来種となっている。

■ピラニア


広西チワン族自治区柳州市の市民・張凱博さんは2012年7月、柳江河で犬に水遊びをさせていた際、凶暴な魚3匹に襲われ、手をけがした。その魚を捕獲したところ、専門家のグループによって南アメリカが原産地のダイヤモンドピラニアレッドギルであることが確認された。ピラニアの1種で、凶暴な肉食魚類だ。

外来種をめぐる問題に関して、中国では管理制度を整備し続けており、8月1日には「外来種侵入管理弁法」の施行が始まった。同弁法は、農業農村当局は関連当局と共同で外来種全面調査制度を設け、10年に1度、全国で全面調査を実施することを明確に定めている。また、外来種モニタリング制度や外来種情報発表制度を設けることも定めている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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