人民網日本語版 2022年8月26日(金) 5時0分
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国際市場では6月中・下旬以降、原油価格が低下傾向に転じ、市場全体として上半期に比べて目立って鈍化している状況だ。
国際市場では6月中・下旬以降、原油価格が低下傾向に転じ、市場全体として上半期に比べて目立って鈍化している状況だ。大口商品取引情報を提供する金聯創の路喬恵(ルー・チアオフイ)石油製品アナリストは、「国際市場の原油価格の影響を受けて、中国国内の石油製品の小売価格も大幅に下落している」と指摘した。中国新聞網が伝えた。
業界関係者は、「最近、国際市場の原油価格が持続的に低下していることにはさまざまな要因があり、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げやエネルギー消費の落ち込みといった要因があれば、石油の供給回復や地政学的な紛争の緩和といった要因もある」との見方を示した。
中国エネルギー研究会の周大地(ジョウ・ダーディー)常務副理事長は、「実際には石油供給能力は減少していない。イランの核開発問題が徐々に解決に向かうにつれ、これまで地政学的な紛争によって押さえ込まれてきた一部の生産能力が、回復する可能性もある」と述べた。
金聯創の韓政(ハン・ジョン)原油アナリストの試算によると、イランの原油輸出に対する制裁が解除されれば、石油輸出国機構(OPEC)の生産量が2~3%増えるとみられる。原油の供給が目に見えて増加すれば、現在の持続的な供給不足の危機は大幅に緩和されるだろうという。
厦門(アモイ)大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強(リン・ボーチアン)センター長は、「これまでロシア・ウクライナ紛争で市場が原油の供給に懸念を抱いていたのとは異なり、最近の国際市場での原油価格低下の主な要因はFRBの利上げで、これが原油ニーズに対する市場の懸念を増大させた」と述べた。
周氏によれば、国際的なエネルギー消費の不振も最近の原油価格低下を後押しした重要な要因だ。現在、欧米の経済成長は楽観できない状況で、このことがエネルギー消費の伸びを押さえ込みもした。この状況の中、エネルギーは供給過剰の状態が目立つという。
また、欧米諸国はここ2年間には大量にお札を発行して新型コロナウイルス感染症に対処してきたが、現在は非常に大きなインフレ圧力に直面している。周氏は「インフレも先の原油価格上昇をもたらした主要因の1つだが、原因と結果は区別して考えなければならない。さきに別のアナリストが示した『原油価格の上昇がインフレをもたらした』という見方は正しくない」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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