中国で新型ニパウイルス、感染者35人確認

Record China    2022年8月9日(火) 16時0分

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中国メディアの観察者網は8日、「我が国で複数の新型ニパウイルス感染者が発見された」と報じた。資料写真。

中国メディアの観察者網は8日、「我が国で複数の新型ニパウイルス感染者が発見された」と報じた。

報道によると、北京微生物流行病研究所の劉瑋(リウ・ウェイ)氏、方立群(ファン・リーチュン)氏らの研究チームはこのほど、シンガポール国立大学の王林発(ワン・リンファー)氏らの研究チームと共同で、山東省と河南省の発熱患者35人から新たなウイルスを発見したと発表、同ウイルスを狼牙ヘニパウイルス(Langya henipavirus、LayV)と命名した。

狼牙ヘニパウイルスはパラミクソウイルス科ヘニパウイルス属。ヘニパウイルス属には、ニパウイルス、ヘンドラウイルスなどが含まれる。ニパウイルスはもともとマレーシアの養豚場の労働者の間でウイルス性脳炎が流行したことで発見され、その後、バングラデシュ、インド、フィリピンでニパウイルス性脳炎が流行した。

ニパウイルスはヒトからヒトに感染する。ヘンドラウイルスは主にウマに感染するが、感染したウマに接触することでヒトにも感染する。ヒトからヒトへの感染は確認されていない。狼牙ヘニパウイルスは種系では墨江ヘニパウイルスに最も近いといい、現在特に有効な抗ウイルス薬は存在しないという。

研究チームによると、野生動物を調査したところ主にトガリネズミの体内から狼牙ヘニパウイルスのRNAが検出されたことから、トガリネズミが天然の宿主である可能性が高いと見られている。感染者同士に濃厚接触はなく、感染者9人の濃厚接触者15人に感染は認められなかったというが、ヒトからヒトへの感染の可能性を特定するにはサンプルが少ないとしている。

ニパウイルスの主な症状は発熱や頭痛、嘔吐(おうと)、急性脳炎の症状などだが、狼牙ヘニパウイルス感染者35人の病状については発熱以外伝えられていない。1999年にマレーシアで流行した際の致死率は40%以上と言われている。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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