日本文化宣伝の「夏祭り」が中国侮辱に?ネット民の通報で続々中止に―香港メディア

Record China    2022年7月28日(木) 18時0分

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香港メディアの香港01は27日、「『夏祭り』が日本文化を宣伝して中国を辱める?多くの地域でネット民が『夏祭り』を通報」とする記事を掲載した。

香港メディアの香港01は27日、「『夏祭り』が日本文化を宣伝して中国を辱める?多くの地域でネット民が『夏祭り』を通報」とする記事を掲載した。

17日に南京市で開催が予定されていた日本風「夏祭り」がこのほど、ネットユーザーの通報で中止になった。ネットユーザーらはさらに、各地で「夏祭り」が開催される場所を探し始め、複数のホテルや会場が関連するイベントの開催を認めないとする緊急声明を出した。

23日、雲南省の楚雄太空奇幻テーマパークは「夏祭り」の中止を発表した。開催者側は、「一般的なコミックマーケットを開催するつもりだった。しかし、ネットユーザーからイベントが『夏祭り』に関係があるとの声が寄せられ、パーク側が施設利用を取り消した」と明らかにした。

同日、雲南省大理市のホテルも「2人の客が30日にホテルで“通常の”アニメフェアを開催すると話し、ホテル側もアニメフェアだと思っていたが、後になって『夏祭り』であることを知り、すぐに中止した」と明らかにした。

24日、山東省棗荘市のホテルで開催予定だった「夏祭り」も中止が発表された。ホテルはこれまでイベントの内容を知らなかったことや、「夏祭り」の意味を知らなかったことを強調。ホテル関係者は「われわれも中国人だ。数千元のために自分たちの名声を壊す必要はない」と述べた。

記事は、小娯科技(東台)有限公司の微信公式アカウント「預言家遊報」のまとめを引用し、「最近少なくとも18回のコミックマーケットが中止になり、その内の多くは、実際は(日本風)『夏祭り』をテーマにしていないものだ」と伝えた。

■コミックマーケットの「夏祭り」は中止すべき?

さらに中新財経の記事を引用し、「アニメは日本の重要な産業チェーンであり、日本の祭りはアニメの中では定番シーンだ。その影響で、多くのコミックマーケットが『夏祭り』など日本の祭りを名前に取り入れ、2次元ファンを魅了するようになった」と伝えた。中国のアニメファンの安さんは、「現在多くの地域で開催されている『夏祭り』の本質はコミックマーケットです」とし、「あるコミックマーケットでは金魚すくいや輪投げなどのイベントが行われたり、風鈴のような日本的な商品が売られたりしています」と話した。

しかし安さんは、「南京の『夏祭り』は普通のコミックマーケットとは違う」とし、「これまでのコミックマーケットでは、コストがかかるため大型の和風セットを作れなかったんです。鳥居を作ったり、日本舞踊を舞ったりするというような。これほど日本の祭りの要素を再現したのは初めてです」と説明。「自分は2次元ファンですが、民族感情の面で日本の祭りの要素を再現したイベントを南京で開催することはできません」とも述べた。

記事によると、南京のコミックマーケットを通報したのは「小V」さんだという。Vさんは、「私はアニメが好きです。しかし、自分が1人の南京人であることを知っています。30万人の同胞、漢中門の記念館、そして数十年前に南京各地に無数に散らばった悲惨な映像を私はずっと覚えています」と語ったという。

漢服でコミケ巡りがトレンドに

インターネットデータ集積プラットフォーム・艾瑞網の「2021年中国2次元産業研究報告」によると、2023年に中国の2次元ファンユーザーの規模は5億人に達し、ユーザーの支払い、広告マーケティング、原作の著作権収入はいずれも円熟傾向にあると予測されている。

記事は、「共通の趣味においては、2次元のグループもオフラインの場で交流する必要がある。コミックマーケットはオフラインの娯楽形式の一つとして、2次元ファンたちの重要な交流方法となっている」と述べた。

最近の「夏祭り」取り締まりの風潮について中国のアニメファンは「日本のアニメはコミックマーケットのすべてではありませんし、コミックマーケットも夏祭りと同じではありません」と話した。

記事は「国産アニメ、国産ゲーム、漢服文化の台頭に伴い、コミックマーケットのコンテンツは多元化が進んでいる」と指摘。「多くの国産ものの二次創作がコミックマーケットで人気を得ている」と述べた。中新財経があるアニメファンに取材したところ、「以前と比べて、今は漢服を着てコミックマーケットを回る人が多くなりました。漢服専門の展覧会やコミックマーケットもあります」と述べたという。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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