中国がインドネシア高速鉄道建設を請け負う理由―中国紙

Record China    2022年7月5日(火) 10時0分

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中国が支援しているインドネシア・ジャカルタの高速鉄道の13のトンネルが全て貫通したことをめぐり、中国紙・国防時報社の百度アカウント「全球鷹視野」が6月30日に論評記事を発表した。

中国が支援しているインドネシア・ジャカルタの高速鉄道の13のトンネルが全て貫通したことをめぐり、中国紙・国防時報社の百度(バイドゥ)アカウント「全球鷹視野」が6月30日に論評記事を発表した。

記事は、「以前はインドネシアの人々はジャカルタからバンドンまでの移動に3時間かかっていたが、現在では40分しかかからない。そのため、中国のインフラは現地の人々に非常に人気がある」とし、「なぜ中国はこんなにも時間をかけて、他国の高速鉄道建設を手伝うのか?」と問い掛けた上で、「実際、こうしたインフラ建設の成功は、最終目的が経済的利益であり、“戦争に勝つこと”にも劣らない価値がある」と指摘した。

その価値について、「まず、一国の高速鉄道を建設するのは大プロジェクトである。中国が人と力を貸すことで、国民のために雇用を創出することができ、その収入も低くはない。高速鉄道を建設するのに必要な鋼材やケーブルなどの資材も国内から輸送することができ、中国で余っている生産能力もそれに伴って消費し、金銀に変えることができる。それに、私たちもただで手伝っているわけではない。インドネシア政府はお金を支払わなければならないのだ」とした。

また、「ひとたび高速鉄道が建設されれば、インドネシアの人口が動き、各業界の流動が加速する。この方法で政府は多くのお金を受け取ることができる。それに比べれば、中国に依頼して高速鉄道を建設する費用はわずかなので、インドネシアにとっては良いことだ」とし、「インドネシアの発展はわれわれ中国にとっても良い。両国は貿易をすることができるし、中国企業の商品をインドネシアに運んで売ることもできる」と説明した。

さらに、「中国の特色ある社会主義国家は、国民の生産・生活の便利さのためであれ、国家戦略の必要性のためであれ、インフラ建設は永遠に必要不可欠である」とし、「ジャカルタ-バンドン間の高速鉄道建設は長期にわたっており、この期間に中国の建設チームは多くの知識や経験を蓄積してきた。これは今後の仕事に非常に役立つことである」と指摘。「例えば、中国が独自に開発した軌道システムが、ジャカルタ-バンドン間高速鉄道という海外プロジェクトで初めて使用された」とし、「インドは当時、日本を選んで高速鉄道を建設したが、今ではほとんど駄目になっている。はっきり言って、日本の建設チームの技術が落ちているのではないか?。これらの技術はただで手に入れたものではなく、その全ては中国が少しずつインフラを整備して生み出してきたハードコア技術なのだ」と主張した。

記事は、「中国がインドネシアの高速鉄道建設を手伝うのは、戦略的な側面があるからだ」とし、「高速鉄道を建設しなければ、インドネシアの交通輸送は石油を使わなければならない。米国は前世紀のさまざまな戦争を通して石油で多くの国を牛耳ったが、高速鉄道では石油をあまり使うことができない。われわれ中国が国外で高速鉄道を建設したことは、根本的に米国の地球全体への覇権を揺るがしたことを意味する」と述べた。さらに、「米国はいつも他国と連携して中国を封鎖するが、今では中国の施工隊はインドネシアにまで発展しており、次は中国の商船がインドネシアから拡散していくようになり、米国の封鎖はひとたまりもなくなるだろう」とした。

最後に、「中国が高速鉄道の建設を請け負うという戦略は、明らかに米国よりもはるかに優れている。今度はより多くの国が中国を頼り、共にインフラ建設で大金を稼ぐだろう」と論じた。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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