中国から受注を“奪った”日本、インド高速鉄道で難局に―中国メディア

Record China    2022年6月24日(金) 7時0分

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23日、環球網は、「中国から受注を奪った日本によるインドでの高速鉄道建設が遅々として進まない」とする記事を掲載した。

2022年6月23日、中国メディアの環球網は、「中国から受注を奪った日本によるインドでの高速鉄道建設が遅々として進まない」とする記事を掲載した。

記事は、日本メディアの報道として、日本が受注しているムンバイ―アフマダーバードを結ぶ全長508キロの高速鉄道建設が、2017年の着工から5年でわずか10キロ程度しか進んでいないことが明らかになったと紹介。同鉄道は設計時速320キロで、現在7時間かかっている両都市間の移動が3時間弱にまで短縮されると伝えた。

一方で、5月23日には在インド日本大使館がインド政府との間で1000億円の借款を提供する合意文書に署名し、この借款は同鉄道の第3期建設に用いられることが報じられると、日本のネットユーザーからは「技術やらお金やらをどんどん提供して、どうするつもりなのか」「一体いつ完成するのか」「日本は本当にインドに食い物にされている」「中国に勝とうとした結果がこのザマだ」といった批判的なコメントが寄せられたと紹介している。

また、同鉄道の建設を日本が請け負った経緯についても言及し、2016年11月にモディ首相が訪日した際、当時の安倍晋三首相が当初の計画を改めてまでモディ首相を新幹線に試乗させて日本の高速鉄道技術をPRし、中国の受注競争に勝つ5兆円の低利子融資を提案したところ、インド側が中国のオファーを蹴って日本にプロジェクトを任せる決定をしたと説明した。

そして、翌17年に両首相が出席して着工式が行われ工事が始まったものの、さまざまな課題に直面したことで当初インド独立75周年にあたる22年としていた開業時期が28年12月まで大きくずれ込んでいると伝えた。

記事はその上で、日本メディアの分析として同鉄道の工事が大幅に遅れている理由を3点紹介。土地の収容が進んでおらず、21年9月時点でムンバイのあるマハラシュトラ州の用地確保がわずか30%にとどまっていること、新型コロナなどによる工事延期や人件費の上昇によって総工費が大きく増え、日本政府が当初推算していた1兆6800億円から3兆円前後にまで膨れがっていること、そして高架化設計や日本側の設計費用全額負担をインド側が求めていること、日本側が当初インド企業を用いず、コスト削減の必要からやむなくインド企業に土木工事をやらせようとしていることなどからくる、両国間の不信感を挙げている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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