ドイツで相手を「ナチス」とののしると犯罪になる?―独メディア

Record China    2022年5月24日(火) 23時20分

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22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトに「ドイツでナチスを使って他人をののしるのは法に触れるのか」とする記事が掲載された。

2022年5月22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトに「ドイツでナチスを使って他人をののしるのは法に触れるのか」とする記事が掲載された。以下はその概要。

戦後のドイツで、ナチスに絡めた誹謗は存在し続けてきた。その主なスタイルは、他人をヒトラーやゲッペルスに例えたり、ゲシュタポや強制収容所などを持ち出したりするものだ。1947年にはドイツ紙デア・シュピーゲルが「脱ナチス大臣」を「金髪のヒトラー」と称し、かつてナチス政府の支持者であったことを読者に知らしめた。それから約20年後、ある西ドイツの新聞がウルブリヒト率いる東ドイツに対して強制収容所という表現を用いた。

しかし、これらの例は、ナチスに絡めた形容がドイツで受け入れられていたことを意味するわけではない。言語学者のトルステン・アイツ氏は2010年に書いた文章の中で「この禁忌を公に破る者が出るたびに、メディアはこの者に集中攻撃を浴びせる。なぜなら、ドイツ社会におけるナチス政府の本質に対する共通認識に背いているからだ」と評している。

2018年1月、米国の女性観光客がドイツの空港で手荷物中の液体物が多すぎることを指摘されて騒ぎ出し「ドイツのナチス警察め」などと暴言を吐くトラブルが起き、警察は誹謗を受けたとして女性観光客を告訴した。女性観光客は警察をナチスと称したことを否認したが、女性観光客は誹謗の嫌疑がかけられるとともに、法的手続き費用として207ユーロ(約2万8000円)を支払うことになった。

キール大学の法律専門家であるハインリッヒ氏いわく、ドイツではナチズムの崇拝や称賛が禁止されており、法律の条文に他人を「ナチス」と称することを禁止する内容はないものの、他人の名誉を毀損する発言とみなされ、誹謗罪が適用されるとのことである。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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