中国本土同様に「ゼロコロナ」目指す香港、感染急拡大で住民740万人に3回の検査義務付け

Record China    2022年2月26日(土) 9時20分

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香港で新型コロナ感染症の変異株オミクロン株が急拡大。中国本土と同様に「ゼロコロナ」を目指す香港政府は740万人の住民に3月中旬から3回の検査を義務付けると発表した。写真は香港国際空港。

香港で新型コロナ感染症の変異株オミクロン株が急拡大し、病床逼迫(ひっぱく)などの事態に追い込まれている。中国本土と同様に「ゼロコロナ」を目指す香港政府は仮設病院の建設を急ぐ一方、740万人の住民に3月中旬から3回の新型コロナウイルス検査を義務付けると発表した。

香港メディアによると、22日現在、検査による陽性反応を示した人は6万6574人、最終確定した累計感染者は2万8700人、死亡者は336人。新規感染者は6211人で、うち3人は海外からの輸入症例だ。ワクチン接種率は1回目が86.8%、2回目は76.2%となっている。3回目の接種回数は152万1190回だ。

香港政府は中国政府のゼロコロナ政策「動態清零(Dynamic Zero Infection)」を踏襲し、事実上のゼロコロナ政策を採用している。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の経験を生かし、デルタ株までは世界と比べて新型コロナウイルスの感染拡大を抑えていたが、感染力の高いオミクロン株の出現で感染拡大を許してしまった。

ロイター通信によると、大学の研究者らが3月に1日当たり新規感染者が18万人に上る恐れがあると予測しているのを受け、22日に記者会見した香港政府の林鄭月娥・行政長官は厳格な新型コロナ規制を4月半ばまで実施し、学校は早めの夏季休暇に入り、8月から新学年を迎えることになると表明。「これからの1~3カ月間が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)対策のために極めて重要だ」と訴えた。

1日当たりの検査能力は100万人を予定。林鄭氏は学校のキャンパスを含む会場が検査や隔離に使われる可能性があると指摘した。中国本土と同様の「ダイナミックゼロ」政策を繰り返し強調し、いかなる代価を払ってでもあらゆる流行を根絶することを目指しているとし、中国本土当局からの「揺るぎない支援」に改めて謝意を表した。一方で中国本土のような全都市規模のロックダウン(都市封鎖)は考えていないとも説明した。

香港は新型コロナ感染抑制のため、世界で最も厳しいルールを既に幾つか設けている。着陸できる航空便は非常に少なく、大部分の乗り継ぎ客の立ち寄りも禁止されている。米英を含む9カ国からの航空便が4月20日まで禁止され、他の国も追加される可能性がある。

さらに3人以上の集まりを禁止し、学校やジム、美容院といった人が集まる場所の大部分が閉鎖される。 学校はオンラインで授業をしているが、7~8月の休暇は3~4月に前倒しされる。(編集/日向)

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