北京冬季オリンピックの開閉会式の総指揮を務めるチャン・イーモウ（張芸謀）監督について、夫人の陳婷（チェン・ティン）さんが健康面での不安などを明かした投稿について、ネットでは批判と同情の意見が持ち上がっている。

今月4日に行われた開会式は、オープニングのカウントダウンに使用した二十四節気のロマンチックで美しい映像、統一感のある演出で国内外から称賛の声が集まった。総指揮を担当したチャン・イーモウ監督は開会式終了後、最終的な準備期間には1日の睡眠時間が3時間ほどで、話しすぎて喉をやられ、薬に頼って声を出していたと語っている。

監督夫人の陳婷さんが14日、中国版ツイッター・微博（ウェイボー）に長文を投稿。2008年の北京オリンピックでも開閉会式の総指揮を担当した夫について、当時は重圧の大きさから、「もし失敗したら家族で夜逃げしよう」と冗談交じりに語っていたことを明かした。

今回の総指揮についても、チャン監督が語ったとおり体への負担は大きく、薬に頼って仕事をこなし、時には高熱が数日続いたことを明かしている。「成功の背後にある代償とは何か？それは正常な生活、十分な休息、健康、命！」と監督が命を削って取り組むことに不安を示し、「夫が健康で子どもたちとずっと一緒にいてくれますように」と願いの言葉で締めくくっている。

この投稿文についてネットでは批判の意見が噴出。「まだ閉会式もパラリンピックもあり、このような投稿をすべきではない」「監督の努力を無駄にし、足を引っ張ることになる」「欧米メディアが好き勝手に色付けし、人権侵害の証拠だと言いかねない」「家族として心配なのは当然理解するが、監督に余計な負担をかけるのでは？」といった声が集まっている。また批判の声に対し、「自分の夫や妻に置き換える想像力はないのか？」「価値観の押し付けは、苦しむ人をさらに苦しませる」といった反発や、夫を心配する陳婷さんへの同情の意見も多く集まっている。（Mathilda）