男子フィギュアスケートの羽生結弦選手は10日、北京冬季五輪大会のシングルフリーの演技に臨んだ。中国では多くのメディアが演技終了直後に結果を速報した。羽生選手は注目されていた4回転半ジャンプ（4A）には失敗したが、中国メディアの記事は「暫定1位」を強調するなど好意的な扱いをしてたケースが多かった。

羽生選手のフリー演技の結果は、中国中央電視台（中国中央テレビ）、人民日報、中国新聞網、中国青年報など、中国の主要メディアが次々にインターネットを通じて速報した。日本メディアの速報は、早いもので午後1時22分付のものがある。中国メディアも早い場合には午後1時23分付（いずれも日本時間）で報じた。

中国でも関心度が高ければ、日本絡みのニュースが速報されることは珍しくないが、これほどまで「ほぼ同時で速報」という事態は異例だ。ほとんどのメディアが、ショートプログラムとの合計で得点は283．2と紹介し、演技終了時点での暫定1位を強調した。

また、やや遅れて報じた湖北省メディアの長江網は「羽生結弦は4Aに挑戦して失敗。しかし自分自身に勝利した」、「全く動じることなく、冬季五輪で自己に挑戦し、極限に挑戦した。これが羽生結弦のヒロイズム」と、羽生選手に好意を示す表現をした。（翻訳・編集/如月隼人）