釜山警察庁の公式SNSに掲載された女性警察官の美談に、一部のネットユーザーから批判が殺到している。1月19日、韓国・朝鮮日報が報じた。

記事によると釜山警察庁は最近、金井警察署のホームページ掲示板に投稿された女性警察官の美談を公式SNSで紹介。その内容は、ある女性警官が15日、寒さに震える老人に対し自身の上着を脱いで掛けてあげたというもので、実際に路上に横たわる老人に警察のジャンパーを掛けている姿を捉えた写真も掲載され、「このお年寄りは救助隊員による応急処置を受けた後、健康状態に大きな問題もなく無事に帰宅した」とのコメントが添えられた。

しかし一部のネットユーザーからは、「宣伝用だ」「一目で『やらせ』だと分かる。こんなものにはだまされない」「最近女性警察官への風当たりが強いから、こんなものを載せたんだね」など、批判的な書き込みが殺到。これにより釜山警察庁は19日までに投稿を削除し、「根も葉もないうわさや批判が広まったため、情報提供者の意図に反する話が出回ることを懸念して削除を決めた」と取材陣に語った。

その後19日には、実際の現場を目撃したという市民がフェイスブックを通じて反論。「誰が『やらせ』と言っているのかは知らないが、この件を報告したのは自分」とし、酒に酔って倒れた70代の老人に対し、救急車が到着するまでこの女性警官が手厚く介護していた様子を説明した。そして「救急隊員が到着した後も、目の下の傷の治療が終わるまでその場を離れず救急隊員を手伝い、老人の家にまで同行した」とし、「やらせではない」と主張したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「写真の構図が完璧すぎる」「美談を写真に残して人々に広めるのは政治家がよく使う手。警察は政治家ですか？」「女性警察官は上着を掛けてあげれば進級できるの？」「当然のことをしただけでは？男性警官なら別に褒められないでしょ」「こんなことで美談になるなんて、女性警察官はよほど暇なんだね」「女性警察官は韓国には不必要な存在。政権交代したら人員を削ってほしい」など、女性警察官に対する厳しい声が相次いでいる。

そのほか、「いいことをした人が誤解されるのは気の毒だけど、信用をなくすようなことをしてきた警察が悪い」「困ってる人がいれば助け、犯人を見つけたら逃げずに捕まえて。女性であれ男性であれ、それが警察官の仕事」などのコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）