米軍、太平洋地域の行動で中国の反応予測するツール構築、可視性を提供―海外メディア

Record China    2021年12月27日(月) 6時30分

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太平洋地域での米国の行動に対する中国側の反応を予測するソフトウエアツールを米軍が構築と海外メディアが報道。米国のさまざまな活動にわたって可視性を提供する。

太平洋地域における米国の行動に対する中国側の反応を予測するソフトウエアツールを米軍が構築した、とロイター通信が報じた。このツールは同盟国への軍需品の売却や米国が支援する軍事活動、台湾など論議を呼ぶ地域への議員訪問など、さまざまな活動にわたって可視性を提供する。

ロイター通信によると、ヒックス米国防副長官は14日にハワイの米インド太平洋軍を訪問した際、この新しいツールについて説明を受けた。

ヒックス氏はカリフォルニア州に向かう軍用機の中でインタビューに応じ、「現状、紛争や課題の範囲がグレーゾーンに広がっている。はるかに幅広い指標を見て、それを組み合わせ、脅威の相互作用を理解する必要がある」と述べた。

国防当局者によると、新ツールは「戦略的摩擦」を計算。2020年初め以降のデータを調べ、米中関係に影響を及ぼした重要な活動を評価する。米国の行動が中国の異常な反応を引き起こすかどうかを国防総省が予測するのに役立つとみられる。

中国軍は10月、米国とカナダがそれぞれ台湾海峡に軍艦を派遣したことを非難し、この地域の平和と安定を脅かしていると指摘した。米当局者によると、こうした例などから、米国が自国の行動で不注意に中国の怒りを招かないようにするためのツールの需要が高まっていたという。

米中関係は既に悪化しているが、ツールは中国の過大な、または意図しない反応につながる恐れがある米側のさまざまな活動について広範に分析する。台湾への議員訪問、地域の同盟国への武器売却、台湾海峡の米軍艦航行などをめぐり、中国側は強く反発。緊張が高まっており、米中が相手の出方を見誤る予期しない衝突も懸念されている。

米中衝突の可能性は11月16日にオンライン形式行われたバイデン米大統領と中国の習近平国家主席の会談でも取り上げられた。両首脳は米中両国の競争が衝突に発展することを回避する考えで一致したが、台湾問題でバイデン氏は「一つの中国」政策を維持しているとした上で、一方的な現状の変更や平和と安定を損なう行動に強く反対すると表明。習氏は「台湾独立勢力がレッドラインを越えれば断固とした措置を取る」と警告した。

さらにバイデン氏は「両首脳には米中間の競争がいかなる衝突に発展するのも回避する責任がある」と指摘。自由で開かれたインド太平洋の重要性についても強調し、中国に国際法の順守を要求した。これに対し、習氏は「対中政策を理性的な軌道に戻すようリーダーシップを発揮してほしい」と述べ、強硬姿勢の目立つ対中政策を融和的なものに戻すよう求め、各分野での人材交流の推進や、経済、エネルギーでの協力を優先事項とすべきだと主張した。(編集/日向)

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