2021年12月15日、韓国・ファイナンシャルニュースによると、金富謙（キム・ブギョム）首相が新型コロナウイルス対策を再び強化する方針を示したことを受け、全国自営業者非常対策委員会（自対委）は22日に大規模な集会を行うと予告した。

韓国では「ウィズコロナ」政策転換後から感染者が急増している。1日あたりの新規感染者は15日の発表で7850人を記録。重症者も964人で過去最多となった。

状況の深刻化を受け、金首相は15日午前、近いうちに私的集まりの縮小や営業時間の制限など対策を再び強化する方針を示した。

これに対し、自対委は「防疫への協力はもうしない」との立場を発表し、22日午後3時からソウル光化門で集会を行う計画を明らかにした。

自対委は「韓国政府はコロナ感染が拡大しつつある状況でウィズコロナ政策への転換を発表し、今後は感染者の急増に一喜一憂せず重症者と死者の管理に力を注ぐと大口をたたいた」とし、「そんな政府が再び営業制限をしようとしている」と指摘。また、「コロナ発生から2年たったが、政府はいまだに病床確保や医療人増員のための政策を打ち出していない」とし、「政府と防疫当局の無責任さにより、なぜ自営業者だけが被害を受けなければならないのか」と訴えているという。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「自営業者はこれまで大きな犠牲を払った。仕事を失う心配がなく、頭と書類だけで政策を作る公務員らに彼らの気持ちは分からない」「限界までよく耐えた。決定を支持する」「ワクチンさえ接種すればいいとうそをつき、国民を実験に使った政府。そんな政府を信じたことを後悔する」「無能な現政権をろうそく集会で追い詰めよう」「自営業者だけでなく国民全員が立ち上がるときだ」など応援の声が多数寄せられている。

一方で「規制を強化せず、このままみんなで一緒に感染しようということ？」「今は厳しい規制をするべき。自営業者だけがつらいのではない。感染者が7000人を超えて多くの人が死んでいっている。自営業者のように政府から支援金をもらえていない人も多い」「こんな時期に大規模集会なんて何を考えているのか」「文句を言うならコロナの解決方法を提示するべきだ。自営業者だけが国民じゃない。医療人のことも考えてほしい」など反発の声も上がっている。（翻訳・編集/堂本）