2021年11月15日、韓国・マネートゥデイによると、新型コロナウイルスワクチンの接種を終えた人を対象に相互の隔離なしの往来を認める「トラベルバブル」協定を韓国と結んだシンガポールから、26人の観光客が入国した。

これまでビジネス目的の入国者、韓国内居住者、留学生を除いては入国が制限されていたが、この日は新型コロナウイルス感染拡大後、事実上初めての観光目的の韓国訪問者の受け入れとなった。出国前にワクチン接種を終えており、PCR検査で陰性と判定されれば、2週間の隔離が免除される。

午前8時50分、大韓航空便で入国した26人には、両国間の本格的な観光交流再開に向けて韓国観光公社が招いたシンガポールの旅行会社や主要メディア関係者、インフルエンサーらも含まれている。4泊5日の滞在で、人気ドラマ「イカゲーム」のロケ地を訪れるプログラムなどが予定されているという。

韓国はこれより先にサイパンと初のトラベルバブルを結んだが、韓国人の出国はあったものの、サイパンからの外国人の入国はなかったという。一方、シンガポールは韓国を含め11カ国と協定を結んでいる。韓国観光公社のチュ・サンヨン国際観光室長は「韓国訪問需要がほぼないサイパンに比べ、シンガポールとのトラベルバブル開始は双方向の国際観光の始まりを意味する。20カ月ぶりの観光客の訪韓が観光業界と地域経済の活性化につながるものと期待している」とコメントしている。また、米マンハッタンやドバイで開催した「イカゲーム」イベントは大盛況となっており、「ドラマ、映画、K-POP、韓国料理などK-コンテンツの人気が国際観光市場における新たな需要へとつながっていくだろう」と期待を寄せているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「本当に大丈夫なのかな…」「駄目だよ。来ないで」「ワクチンを打ってても感染するし周りにうつすのに、観光客を受け入れるなんてどうかしてる」「理解できない。韓国は観光だけで食べている国でもないのに。世界ではまた感染者が増えていっているこの時期になぜ？」「このままだと一生マスクを着けて生きなければいけないかもね」「『イカゲーム』の『みんな死んでしまう』は予言なんじゃ？」「これで感染者が増えたら、無能な政府は外国人観光客のせいにするんだろう」など、戸惑いの声と反対意見が多く寄せられている。（翻訳・編集/麻江）