Record China 2021年11月9日(火) 9時20分
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中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が、東南アジアのタイで同国の「デジタル医療保健システム」を支援する。写真はタイ・バンコク。
中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が、東南アジアのタイで同国の「デジタル医療保健システム」を支援する。現地メディアのバンコクポストによると、同社はこのほど、タイ保健省医療局(DMS)と期間を2年とする覚書に調印した。中国メディアの参考消息が8日付で伝えた。
記事によると、DMSはファーウェイが持つ高度な科学技術の力で「強化型スマートサービス」を推し進めたい考え。5Gや人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどを統合したデジタル技術を使って自国の医療サービスに活力を注入し、サービスレベルの向上を目指す。
アヌティン保健相は「情報通信技術(ICT)の普及、応用で多くの新型サービスが可能になる」と期待感を示し、例として遠隔医療、患者の受診管理、ビッグデータによる患者の情報収集などを挙げた。また、先進的なICT設備、DMSの専門知識と5G技術の融合はより多くの国民に恩恵をもたらし、良質で迅速な医療サービスを受ける機会を平等に得られるようになると指摘。DMSとファーウェイは覚書の枠組みの下、医療技術分野における5Gの応用の将来性を探るという。
一方、ファーウェイ・タイ法人のCEOは、ファーウェイがDMSに属するがん研究所、病院と協力を進める計画であることを紹介。「タイのこれら二つの先端医療機関の運営効率の引き上げ、医療サービスの質の向上を支える」と意気込みを示した。
今回の協定に基づき、ファーウェイは提携する二つの病院に5G技術を提供し、既存インフラの迅速なアップグレードと改良を進める。また、医療従事者を対象にデジタル化に関する研修などを実施。新しい技能をできるだけ早く身につけてもらい、高効率のオペレーションを実現させて多くの患者に利益をもたらすとしている。
ファーウェイ側によると、同社の5G技術は遠隔医療のソリューションにすでに応用されており、例えば遠隔モニタリングと診断によって医師と患者の間の感染リスクを効果的に低減させている。
今後のタイとの提携過程でファーウェイは関連技術を救急車にも導入する見通しだ。患者を緊急搬送する際に走行ルートや現在地、患者のバイタルサインや映像などの情報をリアルタイムで伝送し、車内にいる医師が専門家チームから応急処置に関する指導を受けられるようにするだけでなく、病院側が事前に治療や手術の準備を整えられるようサポートする。
DMSの責任者は「この覚書の調印は一つの里程標だ。世界一流の先進技術がタイの医療保健システムに導入され、業界全体のレベルの引き上げおよび住民の生活の質の改善に重要な意義を持つ」と評した。(翻訳・編集/野谷)
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