日立金属の検査不正問題をめぐり、中国メディアが「問題の鋼材製品は中国市場にも流入している可能性がある」と報じた。

中国メディアの毎日経済新聞などは28日、日立金属が26日に発表した検査データ改ざん問題への追加調査の結果をめぐり、「検査データ改ざんは少なくとも30年間行われており、その影響が及ぶ顧客・企業は1952社に上る。問題の鋼材製品は中国市場に流入しているかもしれない」などと報じた。

ただ、同社が「今のところ安全性や性能面に問題はない」としていること、1440社で製品性能に問題がないことが確認されていることなどは報じられておらず、中国市場への流入についても具体的な数字や例は挙げていない。毎日経済新聞が掲載したショート動画は同社経営陣が頭を下げた写真をサムネイルに使用し、ものものしい音楽と共に「中国市場への流入」を強調して不安をあおる内容となっている。

中国版ツイッター・微博（ウェイボー）では「日本日立の問題製品が中国に流入か」がトレンド入り。中国のネットユーザーからは「恐ろしすぎる。厳しく調べよ」「どの製品に使われているんだ？」「ニュースが出て良かった。日立製のエアコンを買おうとしていた」「中国市場から排除せよ」「匠の精神はどこへ行った」「またお辞儀で済ます気か」「日本の不正は長期に及ぶという特徴がある。組織的な陰謀だ」など厳しい声が上がっている。（翻訳・編集/北田）