Record China 2021年10月21日(木) 6時20分
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19日、観察者網は、石炭、天然ガス輸出大国であるオーストラリアについて、主要な輸出先の日本、中国、韓国がカーボンニュートラル目標を達成した場合、大きな打撃を受けるとの分析報告が発表されたと報じた。
2021年10月19日、観察者網は、世界有数の石炭、天然ガス輸出国であるオーストラリアについて、主要な輸出先である日本、中国、韓国がカーボンニュートラル目標を達成した場合、大きな打撃を受けるとの分析報告が発表されたと報じた。
記事によると、オーストラリアの中央銀行であるオーストラリア準備銀行は先月「東アジアのエネルギー政策によるオーストラリアへの影響」という分析報告を発表した。その中で、オーストラリアの液化天然ガス(LNG)や一般炭の輸出先は日本、中国、韓国の3カ国で全体の3分の2が占められている中、中国は2030年までにカーボンピークアウト、60年までのカーボンニュートラル実現を約束し、日本と韓国も50年までにゼロエミッション達成を目標に掲げており、これらが実現すれば50年には現在490億米ドル(約5兆6000億円)相当のLNG輸出量が約50%、現在210億米ドル(約2兆4000億円)相当の一般炭輸出量が約80%それぞれ減少することになるとの試算が示された。
また、オーストラリア気候委員会も13日に、韓国、中国とG7による炭素国境調整メカニズム(CBAM)のオーストラリアへの影響についてシミュレーションし、クイーンズランド州とニューサウスウェールズ州が最も深刻な打撃を受け、7万人の雇用と150億豪ドルの国内総生産(GDP)が消滅する可能性があることがわかったという。
記事は、オーストラリアは輸出だけでなく国内でも化石燃料発電に依存しており、現在国内に石炭関連の労働者が5万人、石油・天然ガス関連の労働者が2万5000人いると指摘。現地メディアの報道として、二酸化炭素排出削減を約束すれば有権者からなるエネルギー産業が崩壊する恐れがある一方、世界的な二酸化炭素排出削減に向けた圧力も受けており、オーストラリアが進退窮まる状況に陥る可能性が非常に高いとの懸念が、政府関係者の間で広がっていると伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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