自分が「ファーストペンギン」になるとは夢にも思っていなかったという香港地区の青年・万遷さんは、昨年の卒業シーズンに、広東省が大学から選抜した幹部候補生や補充が急務の公務員ポストに、香港の戸籍を持つ青年を募集していることを偶然知り、すぐに応募した。新華社が伝えた。

「深セン市市場監督管理局が募集していたポストが僕の専門に一番ぴったりだった」と話す万さんは、湖北省武漢市で生まれ、16歳の時に、家族と共に香港に移住した。そして、香港理工大学を卒業して、北京大学の大学院に進み、卒業した。そして、同管理局に採用されてからの半年の間に、価格管理監督に関する数々の重要案件を処理し、価格に関する取り締まりを実施した。

万さんは、広東省が公務員として香港の戸籍を持つ青年を募集・採用することで、同地区の青年の祖国に対する肯定感が高まっていると感じている。「一人でも多くの香港の青年が、中国のさらに多くの省の公務員になったり、各業界に溶け込んだりすることを望んでいる。そして、中国の経済、社会の建設に自ら参加してほしい」と万さん。

学校などの事業機関でも、香港の戸籍を持つ青年の姿が日に日に増えている。今年5月、深セン市坪山区竜田小学校の語文（国語）の教師になった呉嘉怡さんは、初めて深センの事業機関で正式に雇用された香港の戸籍を持つ青年だ。広東省の事業機関が募集した香港の戸籍を持つ青年の第一陣でもある。香港理工大学の修士課程を修了した黄暁蕾さんも、福田区南園小学校に採用され、実習している。

多くの業界関係者は、一人でも多くの香港の戸籍を持つ青年が中国の事業機関に雇用されることは、粤港澳大湾区（広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、マカオ両特別行政区によって構成される都市クラスター）のヒューマンリソースの流動加速につながるほか、大湾区がさらに連携しながら、一歩踏み込んで、幅広く発展し、建設されることにもつながるとの見方を示している。（提供/人民網日本語版・編集/KN）