中国商務部報告「中国の対外貿易情勢は複雑で厳しい」

人民網日本語版    2021年6月11日(金) 20時30分

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中国の対外貿易情勢は引き続き多くの不安定で不確実な要因に直面しており、通年の情勢は依然として複雑で厳しいものになるという。資料写真。

中国の輸出入は高度成長を続け、5月の前年同期比増加率は26.9%に達した。しかし中国商務部の関連機関が9日に発表した報告書「中国対外貿易情勢報告(2021年春期)」によると、現在の中国の対外貿易情勢は引き続き多くの不安定で不確実な要因に直面しており、通年の情勢は依然として複雑で厳しいものになるという。中国新聞社が伝えた。

同報告書は、「目下、各国で新型コロナウイルスワクチン接種の進展状況が異なっている。これにウイルスの変異が加わって、世界の感染状況にはリバウンドがみられ、世界経済・貿易の安定回復の基礎を脅かしている。特にインドで大規模な感染が発生し、自国経済の回復が遅れているだけでなく、世界の海上輸送、医薬品、繊維、金融サービスなどの業界のサプライチェーンにも影響を与えている」との見方を示した。

同報告書は、「現在、各国は引き続きさまざまな保護貿易措置を執っており、保護主義、一国主義の傾向が高まり、産業チェーンとサプライチェーンの配置が地域化、現地化、短縮化に向かい、グローバル経済・貿易の持続的で安定的な回復が挑戦に直面している。こうした状況の中、中国の対外貿易の発展が直面する外部環境は引き続き錯綜し複雑で、挑戦とチャンスがともに存在する」と指摘した。

しかし同報告書は、「中国の輸出入の量の安定と質の向上には引き続き多くの有利な条件が備わっている。国内経済は安定回復傾向を示し、主要経済指標が安定回復し、経済の長期的に好転する基本的側面(ファンダメンタルズ)は変わらない。対外貿易企業の発展の強靱性が増強され、すでに一連の国際競争力を備えた業界・企業が育成され、市場開拓と国際化された経営の経験を積み重ねている。対外貿易を安定させる各種政策が市場の信頼感を高めた」とも指摘した。

同部は、今後は対外貿易の基盤の安定に全力を挙げ、政策の連続性、安定性、持続可能性を保つ。対外貿易企業が直面する共通の問題と突出した困難に対し、対外貿易企業向けのサービスを強化して対応するとしている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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