インドがコロナで危機的状況、対立激化した中国の援助を受け入れるかー独メディア

Record China    2021年4月25日(日) 13時0分

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ドイツメディアのドイチェ・ベレは、変種の登場もあり、新型コロナウイルス感染症で極めて厳しい状態に陥ったインドが、中国からの援助を受け入れるかどうかについて論じる記事を発表した。

ドイツメディアのドイチェ・ベレは、変種の登場もあり、新型コロナウイルス感染症で極めて厳しい状態に陥ったインドが、中国からの援助を受け入れるかどうかについて論じる記事を発表した。

インドは22日に確認された新型コロナウイルス感染者が31万4835人で、翌23日には33万2730人と、2日連続で30万人を突破した。インド国内では医療用酸素と病床が極度に不足しており、大病院は次々に、患者受け入れを継続できなくなったと告示した。首都のニューデリーを含むインド北部と西部の病院の多くが、新型コロナウイルス感染症患者に提供できる酸素が、残り数時間分になったと表明した。インドでは、行政が軍から酸素製造機を入手したり、酸素5万トンを緊急輸入する動きがあるという。

中国外交部の王文斌報道官は22日の定例記者会見で「新型コロナウイルス肺炎は全人類共通の敵であり、国際社会は団結し心を一つにして感染症と戦わねばならない。中国側は、最近になりインド国内では感染症を巡る情勢が極めて厳しく、感染症対策に必要な物資が一時的に欠乏している状況にあることに、注目している。インド側が感染症を抑制するために必要とする支持と援助をしたいと考えている」と述べた。

しかし、インドが現在までに確定した酸素の入手先は主にペルシャ湾岸国とシンガポールで、中国は含まれていないという。23日付のインド紙「ヒンドゥスタン・タイムズ」によると、同紙の問い合わせに対して中国外交部は「インド側の必要に応じて、具体的な事項について意思疎通する用意がある」と回答したが、中国側がインドに対して援助の考えを正式に伝えたかどうかは不明という。

インドのモディ首相は2020年2月、中国の習近平国家主席に書簡を送り、インドは中国の感染症対策に援助を提供すると表明した。中国の感染症対策が最も緊迫していた時期に、インドは中国にマスク、医療用手袋、緊急用医療設備など医療物資15トン分を援助した。中国の孫衛東駐インド大使は記者会見で、インドの中国に対する支援と応援を称賛した。

また、2020年4月にインドが新型コロナウイルス感染症の第1波に見舞われた際には、中国は航空機数十機を動員してインドに医療用品を送り届けた。

しかしその後しばらくして、中印は国境を巡り対立するラダック東部で軍事摩擦を起こし、両国関係は過去数十年で最低の水準に落ち込んだ。それから1年近くが経過し、両国は現在も状況を緩和しようと努力している途上だ。

フランスのマクロン大統領も23日には、インドを支援する考えがあると表明した。ただ、国際的な支援の手に対して、インドの姿勢はまだはっきりとしない。インドでは新型コロナウイルス感染者が急増する一方で、同国内で発生したと見られる同ウイルスB.1.617株の感染事例も急増中だ。ドイチェ・ベレによると、多くの国がすでに、インドに滞在した人の自国への入国を認めないなど、インドに関係する出入国に制限を設けている。(翻訳・編集/如月隼人

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