Record China 2021年3月9日(火) 8時20分
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オーストラリアのワイン業界は、中国により不当廉売を理由に高額の追加関税を課せられたことで「もう一つのアジアの国」に視線を向けたという。
オーストラリアの華字メディア、1688澳洲新聞網は6日、オーストラリアのワイン業界が、不当廉売を理由に高額の追加関税を課せられたことで中国への売り込みを断念し、「もう一つのアジアの国に視線を向けた」と報じた。
中国は2020年11月に、オーストラリア産ワインに対して不当廉売を理由に200%の追加関税を課した。オーストラリア側業界は、13億オーストラリアドル(約1080億円)規模の中国市場での維持が不可能になったと判断したという。
替わりに「視線を向けた」のがインド市場だ。記事によれば、インドの法定飲酒人口は7億人以上で、毎年1900万人が追加されている。一部宗教は飲酒を禁止しているが、インド経済の発展に伴い、中産階級は西洋風の習慣を強く望むようになった。
オーストラリアとインドは、文化についても似た面があるという。まず、インドでも英語を使うことができる。民主体制という点も近い。クリケットを愛し、英国から伝わったその他の習俗を継承している点も同じだ。
問題はある。炎熱な気候やオーストラリア産ワインに対する関税が高いことだ。さらにインドでは伝統的に、ビールや蒸留酒が多く飲まれてきた。しかしオーストラリアがかつて中国にワインを売り込もうとした際も、当初はほとんど不可能と考えられていた。
記事によれば、オーストラリアのワイン業界関係者からは、「中国市場は閉ざされた」として、売り込み先を多元化せねならないとの声が出ている。注目すべき市場はベトナムやロシアなど数多いが、インド市場は最大の市場であり「いかなる多元化戦略も、まずインドに着目せねばならない」と述べた業界関係者もいるという。(翻訳・編集/如月隼人)
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