韓国のキムチ製造業者、海外で「韓国キムチ」と名乗れず苦心=韓国ネット「これは政府が正しい」

Record China    2021年3月4日(木) 7時20分

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法改正により「韓国キムチ」という名称が使用できるようになったにもかかわらず、韓国のキムチ製造業者は登録要件を満たせず苦労しているという。写真はキムチ。

「韓国キムチ」を名乗る権利を得たにもかかわらず、韓国のキムチ製造業者は対応に苦慮しているという。3月3日、韓国メディア・ハンギョレが伝えた。

記事によると、商品に「韓国キムチ」または「大韓民国キムチ」という言葉を使用するためには、2020年8月に改正された「キムチ産業振興法」に基づき、「地理的表示」の登録をしなければならない。登録することでその商品は、その地域(国)の特性を有する共有の知的財産として保護されることになる。利川の米、宝城の緑茶、ボルドーのワイン、ナポリのピザがその代表例だ。商品名に「韓国」を使う権利が認められたのは「韓国(高麗)人参」に続き、キムチが2番目だという。

韓国関税庁の集計では、2020年のキムチ輸出額は1億4243万ドル(約152億円)であり、2019年の1億479万ドル(約112億円)より36%増加した。輸出先は日本や米国を含め85カ国に上り、コロナ禍においてキムチが免疫機能を高めるという認識が広まったことで輸出が急増したという。そのため低コストの外国産キムチが世界市場で韓国産キムチに「化ける」ことを防止する目的で、政府と業界は合意し法改正を行った。

しかし改正から8カ月が経過しても、登録申請を行った業者は1つもないという。農水産加工品については「対象地域で生産されたもののみを主原料とし、その地域で加工された製品」に登録が許可されるため、キムチの場合、韓国内で生産された主原料(混合比率が高い3つ以内の原料)をもとに、韓国内で加工しなければ地理的表示権の取得が不可能となる。主原料はキムチの種類によって異なるが、白菜、大根、唐辛子などが該当する。

キムチの製造業者は、異常気象や災害時の価格変動を考慮し、「例外」のガイドライン作成を政府に要請中だという。また、韓国産唐辛子のほとんどが米食品医薬品局(FDA)の禁じるヘキサコナゾールなどの農薬成分を含んでいるため、韓国のキムチ製造業者は主に輸入唐辛子粉を使用している。記事は、「主原料である唐辛子が輸入品のため、地理的表示を取得するのが困難だ」と説明している。

しかし韓国農林畜産食品部の関係者は、「(すでに地理的表示の登録が済んでいる)麗水の突山からし菜キムチも主原料の調達から加工までを全て麗水で行っている」と述べており、例外を設けるのは難しいという見解だという。

これに対し、韓国のネットユーザーからは「高くても国内産の材料で作って輸出すべきだ。韓国産にこだわる人はこだわる」「これは政府が正しい。中国産の材料で作って韓国産とは言えない」「なぜ例外が必要なんだ?高価な材料を使って高額で輸出すればいいのに」「輸入品の唐辛子粉には農薬が含まれていないというのか?」「米国が禁じる農薬以外のものを使えばいい。農薬を言い訳に安い輸入品を使いたいだけでは?」など、例外を認めないことを支持する意見が多く寄せられた。(翻訳・編集/丸山

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