Record China 2021年1月7日(木) 6時30分
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米華字メディアの多維新聞は5日、「新たな世界秩序が静かに形成されつつある」とする記事を掲載した。写真はワシントン。
米華字メディアの多維新聞は5日、「新たな世界秩序が静かに形成されつつある」とする記事を掲載した。
記事はまず、「2020年は新型コロナウイルスが多くの命を奪い、サラリーマン層の生存のよりどころである経済、産業を破壊し、もともと脆弱(ぜいじゃく)な世界システムにさらなる試練を与えた」と振り返り、そうした中で多くの先進国が長期的に存在する弱点をあらわにしたと指摘。その上で「2021年に目をやるとワクチン開発はすでに成功しているが分配と接種には長い時間が必要で、新型コロナは引き続き世界の政治、経済構造を変えていくだろう。事実、新たな世界秩序はもう現れつつある」と論じた。
そして、新型コロナがもたらした健康危機は各国の衛生医療体系を試す以上に社会の価値観と国の指導力を検証する試金石になったとし、「健康危機に国境はなく、最後の患者が回復するまで世界の誰もが危険から完全に脱することはできない」「新型コロナ感染症は国をまたぐ複雑な問題であり、それ故に各国の指導者は米国大統領のように責任を押し付け、孤立主義的な政策を取るのではなく、積極的に多国間協力を模索し、協調一致の行動で感染症に対抗せねばならない」と主張。「米国はトランプ政権の間違った決定のために痛ましい代償を支払っている」とも訴え、「科学を尊重し、指導に従う国はポストコロナの時代に頭角を現す。比較的感染症を封じ込めているアジア諸国は新たな1年に経済が急速に回復し、世界経済の成長の支えになるだろう。西側諸国とは対照的で、権力が加速度的に西から東に移ることを予告している」と指摘した。
記事はまた、感染症の影響を最も受けているのはグローバル化のプロセスだとし、世界はますます保守的、閉鎖的になってきたと説明。本来、国際社会は危機をチャンスに変えることができるのに新型コロナに直面しても国際的な対抗の軌道は変わらなかったなどと指摘するとともに、「唯一の良い知らせはトランプ政権が感染症対応が原因で再選に成功せず、米国が極端な道を走るのを阻止したことかもしれない。トランプ政権が続けば国際秩序を再構築する要素は新型コロナにとどまらない」との意見を示した。
記事は最後に「世界的な健康危機は人類は一つの運命共同体であることをわれわれによりはっきりと意識させたが、悲しいことに個別の国は国際協力を拒む代償を払いながら、引き続きポピュリズムを鼓吹している」とし、「このような立ち遅れた観念を排除し、チャンスをつかんで経済を急速に立て直す国はポストコロナ時代により多くの発言権を握ることになる。グローバル化が停滞して前に進まない困難な時期であればあるほど互恵ウィンウィンの開放的な態度に基づいて国際協力を積極的に深化させ、世界経済の回復のために強心剤を打ち、孤立主義的な政策を破り、安定的で持続可能な世界秩序を再定義すべきだ」と締めくくった。(翻訳・編集/野谷)
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