中国で日本の「研修生制度」批判記事…「雇用主に“うすのろ”と言われ暴行受けることも」

Record China    2020年11月11日(水) 11時40分

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中国で、研修生として来日したベトナム人の苦境を紹介する記事が発表された。日本側の「非道ぶり」を指摘しており、対日感情にも影響を及ぼしかねない。

中国メディアの環球網は10日、研修生制度を利用して来日したベトナム人が、苦しい状況にあると紹介する記事を掲載した。日本側の「非道ぶり」を指摘する内容で、対日感情にも影響を及ぼしかねない報道だ。

9日付の朝日新聞報道を引用しつつ報じた。群馬県や埼玉県で、家畜や果実を盗んだとして多数のベトナム人が逮捕された事件で、新型コロナウイルスの流行のために生計が立てられなくなったことが主な原因との見方が出ているとして、「日本では、技能を学びやすい賃金で労働する外国人が『研修生』と呼ばれる」と紹介した。

記事はさらに、埼玉県には困窮して行き場がなくなったベトナム人留学生や研究生を保護している寺院があると紹介。同寺院で暮らすようになったベトナム人女性の話を取り上げた。

記事によると、この女性は「2016年に研修生として日本に来た、熊本県でビニールハウスを作る会社で補助の仕事をした。日本に来る前に、雇い主は毎月17万円の給料を約束したが、実際には9万円しかもらえなかった。毎日10時間以上働かされた。雇い主が話す方言が分からないと『うすのろ』とののしられ、殴るけるされたこともあった」と述べた。

寝起きのために用意されたのは田畑に建てられたコンテナ・ボックスで、寒風が吹き込み雨漏りもした。それでも2万円の家賃を払わされた。同女性は辛抱できなくなり、1年後には逃げ出して東京で仕事をするようになったが、新型コロナウイルスの流行で仕事を失い、現在いる寺に転がり込んだという。

記事は、ベトナム人研修生は急速に増えており、15年には約6万人になり、16年末には中国を抜いて、研修生として国籍別で最多になったと紹介。日本政府法務省によると、13-18年に失踪した研修生は累計3万人であり、最も多いのはベトナム人で全体の約45%に当たる1万4000人と記した。

環球網や出資会社の環球時報は、「愛国論調」を強調して外国を厳しく批判し、場合によっては「あおり立て」と受け止められる記事も発表してきたことで知られる。日本におけるベトナム人研修生の問題を紹介するこの記事が、中国における対日観に影響する可能性は否定できない。(翻訳・編集/如月隼人

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