Record China 2020年11月9日(月) 11時40分
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バイデン氏が米大統領選での勝利を決めたことで、中国では政権交代による米国の変化を予想する文章の発表が相次いでいる。写真はバイデン氏の当選確定の情報に喜ぶニューヨークの支持者。
バイデン氏が米大統領選での勝利を決めたことで、中国では政権交代による米国の変化を予想する文章の発表が相次いでいる。トランプ政権が中国に対して「目立って厳しい政策」を連発し、それ以外にも「派手な政策」を繰り返していただけに、米国のこれまでの政権交代時以上に、関心が高まっているようだ。
中国メディアの界面新聞は8日、「バイデン当選後、米国にはどのような変化がありうるのか?」と題する記事を発表した。新型コロナウイルス対策では、トランプ大統領の場合、ワクチンなど医薬品の確保に焦点が絞られていたのに対して、バイデン氏は「行動計画」などによる感染症拡大を阻止にも力を入れると紹介した。
さらに大きな変化が生じるのは気候問題で、トランプ大統領が地球温暖化対策を「敵視」する方向に動いたのに対して、バイデン氏はパリ協定に再加入するなど、積極的に取り組む考えだ。
貿易については、バイデン氏も中国が「不公平な方法」を採用しているとして、友好国と共に中国に圧力をかけ続ける考えだ。さらに、米国主導型の国際規則を確立させる方針でもある。
この貿易問題については、中国国内で以前から、バイデン氏が当選しても対中圧力が減じるとの期待はできないとの声があった。トランプ大統領の場合には、支持固めのために派手な政策を打ち出しただけに、中国としても対抗しやすい面があったが、バイデン政権が成立した場合、さらに実質的な圧力をじわじわとかけるので、中国としては対策がさらに難しくなるとの主張だ。このような分析の背景には、「米国の経済力は相対的に衰えており、指導者が誰になっても中国を抑える必要があると判断する」といった見方がある。
軍事と外交については、オバマ政権が達成したイラン問題での合意に復帰すると主張。さらに、イスラエルの安全維持に動く一方で、パレスチナ問題では平和解決に努めるとの見方を示した。
上記の見方によれば、米中の対立は様相を変えるとはいえ継続し、場合によっては対立がさらに強まる一方で、地球温暖化問題や中東問題など外交に絡むことについては、これまでの中国の主張とおおむね合致する方向で、新政権下の米国は動きだすことになる。
中国で発表されたバイデン新政権の動きについての見立てはいずれも「トランプ後の米国と世界が、トランプ前の状態に戻ることはない」といった点では、ほぼ一致している。(翻訳・編集/如月隼人)
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