日本は再び国家が個人を抑圧する時代に、宮崎駿の歴史的洞察眼―SP華字紙

Record China    2014年2月9日(日) 9時56分

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7日、シンガポール華字紙・聯合早報は記事「宮崎駿の歴史的洞察眼」を掲載した。映画「風立ちぬ」で描かれた、国家が個人を抑圧する時代が再び日本に訪れたと評している。写真は中国人民抗日戦争記念館。

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2014年2月7日、シンガポール華字紙・聯合早報は記事「宮崎駿の歴史的洞察眼」を掲載した。

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大ヒットした宮崎駿監督のアニメ映画『風立ちぬ』。童話的なキャラクターやファンタジックな物語といった従来の作風から一転、写実主義の作品となった。これまでにないような、なんとも言えない重苦しさ、圧迫感が漂っている。試写会で宮崎駿監督は、困難な時代の中でも必死に生きようとした人々を記念した作品だと語っている。

困難な時代に必死に生きるとはどういうことだろうか?抗日戦争の記憶を持つ中国人には、当時の日本人の事情はなかなか理解しがたいだろう。戦争当時、日本は集団と個人の関係が微妙な緊張状態にあった。個人がどのような理想を抱いたとしても、それは集団の中でしか実現できなかった。精神的にも民衆は集団、すなわち政府や会社などに依存していた。

「風立ちぬ」の主人公、堀越二郎もまた飛行機を造りたいという夢を実現するためには、国のために戦闘機を開発し、しかもその戦闘機が特攻に利用されるという悲劇の道を歩んだ。

そして今の日本も再び集団と個人は微妙な緊張状態に置かれている。安倍首相の靖国神社参拝に象徴的なように、日本右翼勢力は日本国民の被害者意識を利用し、国家への支持に変えようとしている。昨年には特定秘密保護法案も制定されたが、宮崎監督はその反対集会に参加している。国家が個人を抑圧する時代が静かに再臨したことを、宮崎監督は嗅ぎ取ったのだろう。(翻訳・編集/KT)

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