Record China 2020年7月20日(月) 11時50分
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20日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、豪雨により警戒水位を突破している三峡ダムの安全性に疑問の声が出ていると報じた。写真は三峡ダム。
2020年7月20日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、豪雨により警戒水位を突破している三峡ダムの安全性に疑問の声が出ていると報じた。
記事は、豪雨により三峡ダムの水位が18日現在で160.17メートルに達し、警戒水位を15メートル余り超えていると紹介。下流への放水量が増加する中で、これを上回るペースでダムに水が入っており、21日には再び大規模な水の流入が予想されていると伝えた。
その上で、「千年の大計」「1万年に一度の洪水に備える」などをうたい文句に多くの遺跡や100万人余りの住居を埋没させる犠牲を払ったうえで建造された三峡ダムについて、「完成以降に大洪水が発生するたびにその洪水抑止能力に対する疑問の声が高まっている」とした。
記事によると、国営の新華社は18日に「主な数値は正常範囲内で、各種安全指標は安定している」ことを強調した一方で、三峡ダムに位置のずれ、漏れ出し、変形などが発生していることがデータによって明らかになったと報じた。
また、三峡ダムの洪水防止能力について、中国水利部長江水利委員会のチーフエンジニアは「三峡プロジェクトは長江の氾濫防止体系の柱であるものの、それだけで万事解決されるわけではない。長江中下流で洪水の心配がなくなるわけではない」と語った。
このほか、中国工程院院士で水資源学者の王浩(ワン・ハオ)氏は「三峡ダムは長江中下流の主要河川の洪水のみを防ぐことができ、支流の洪水問題は解決できない。支流は支流上のダムで調節するしかない」との見解を示し、長江中下流の多くの地域で発生している深刻な水害は「排水システムが不十分であることを露呈するものであり、三峡ダムのせいにすることはできない」と説明したという。(翻訳・編集/川尻)
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