Record China 2020年7月2日(木) 17時50分
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30日、米華字メディア・多維新聞は、香港の「国家安全維持法」をめぐる米中対決の勝者と敗者について論じた文章を掲載した。写真は香港。
2020年6月30日、米華字メディア・多維新聞は、香港の「国家安全維持法」をめぐる米中対決の勝者と敗者について論じた文章を掲載した。
文章は、香港の政治において6月30日が大きな節目となる1日だったとし、中国の全国人民代表大会常務委員会にて全会一致で香港版の国家安全維持法案が可決されたことを紹介。これに先立つ29日、米国政府は同法案の実施に対抗し、香港の特殊な地位と待遇を停止して防衛設備や関連技術の輸出に規制をかける制裁措置を発表したと伝えた。
一方で、「今回米政府が発表した制裁の内容は、以前に米国で成立した『香港自治法』や『香港人権・民主法』に比べると大きくトーンダウンした印象が否めず、独立した関税エリアとしての地位に踏み込まなかった上、香港の金融の凍結にも言及しなかった」と解説。「今回の制裁は香港や関係官僚、金融機関に一定の影響を与えるものの、その影響は制御可能な範囲内であり、香港の国際金融センターとしての地位を揺るがすことは難しい」との見解を示した。
その上で、米国が強く出なかった理由として、「香港の防衛、外交、行政の各権力を中国ががっちり握っており米国には何の勝算もないこと」「米国自身が香港から多くの利益を受けているために下手な手出しができず、香港市民を煽り立てるしかできないこと」を挙げた。そして、「同法の施行により米中両国の対立はエスカレートしたものの、一方で互いに絶妙なバランスをとっている」と論じた。
文章はまた、同法の可決、施行による最大の勝者は間違いなく中国本土であり、その次の勝者は香港であると分析。「米国による制裁の影響が限定的なものにとどまる上、同法の成立によって昨年のような収拾のつかない騒乱が発生し、香港経済や市民経済の発展を阻害するようなことがなくなるからだ」としている。
一方で最大の敗者は米国であるとし、「米国は香港の反対派市民を焚き付け、米国内の立法を通じて介入する以外に何の攻め手も得られなかった」と評した。(翻訳・編集/川尻)
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2020/7/2
2020/7/1
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