インターネットを通して韓国の対外広報を行うNGO団体「VANK」が、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録取り消しに向けさまざまなプロジェクトを行っている。

東京・新宿ではこのほど、ユネスコの世界文化遺産に登録された長崎県の端島（軍艦島）など「明治日本の産業革命遺産」を紹介する産業遺産情報センターの一般公開が始まった。これに対し韓国政府は「強制徴用の歴史を説明するという約束が守られておらず、歴史が歪曲（わいきょく）されている」と主張し、ユネスコに世界文化遺産登録の取り消しを求めている。

VANKは「日本の偽善を世界に知らせる」として204のユネスコ加盟国を対象に請願を開始し、「軍艦島の真実」を伝える動画をYouTubeなどに掲載している。請願は「ユネスコが戦争を支持しないのなら、韓国人強制徴用の歴史を歪曲する明治時代の産業遺産を監視し、是正させなければならない」と主張しており、24日午後2時時点で1940人の同意を得ている。

また、VANKは「正しい軍艦島の歴史」を学べるニュースや安倍晋三首相の鼻をピノキオのように長くしたポスターもSNSに掲載。ニュースでは「日本が破ったユネスコとの約束の内容」や「日本が約束を守らない理由」が説明されている。安倍首相のポスターは世界各国の言葉で作成され、「安倍首相はピノキオ？うそは隠すことができません。真実は明らかになります」との内容と請願のURLが書かれている。ポスターはインドネシアやインド、フィリピン、マレーシア、香港などのネットユーザーから多くの「いいね」を得ており、「日本政府は軍艦島に関する全ての情報を公開し、国連が教育的、歴史的に正しい情報を後世に伝えられるようにすべきだ（フィリピンのネットユーザー）」「なぜ日本政府はいまだに認めないのか理解できない。ユネスコが何かしてくれることを期待して請願に参加する（ドイツのネットユーザー）」などのコメントも書き込まれている。

その他にも、204のユネスコ加盟国と21のユネスコ世界遺産委員国のSNSで日本の世界文化遺産登録取り消しを求めるキャンペーンなどを行っている。（翻訳・編集/堂本）