米国の雑誌「ナショナル・インタレスト」は8日、シンガポール外務省元国連大使の「トランプ政権はなぜ中国を助けたか」と題した文章を掲載しました。

　新型コロナウイルス感染症の発生と黒人男性ジョージ・フロイドさんの暴行死事件発生に対するトランプ政権の対処の悪さによって、中国の地位が高められ、現在中国は世界でより高い能力を持つ国だと見られています。

　英国の経済紙「フィナンシャル・タイムズ」の副編集長マーティン・ウルフ氏は、「米国は財閥に操られた国になった。一方で、中国は賢明なガバナンスシステムを作り上げているため、財閥に支配された状況よりずっと良い」と述べました。

　米国の政治家は「トランプ政権は同盟国との関係を損なった。世界保健機関（WHO）が最も必要とされた時、特に貧しいアフリカ諸国に支援を与えるべき時に脱退したのは極めて責任感のない行為だ。米国に次いでWHO脱退を宣言した同盟国は一つもなかった。米国に対する尊重の弱まりにより、中国により多くの地政学的可能性がもたらされている」と考えています。

　文章は、トランプ政権が中国を過小評価する間違いを犯したと指摘しています。中国共産党の目標は世界範囲で共産主義を復興させることではなく、世界で最も古い文明を復興させ、それを世界中から最も尊重される文明の一つにすることです。中華文明はかねてから最も柔軟性を持つ文明です。文章は｢今、中華文明は偉大な復興の真っ只中にあることに間違いない」と締めくくっています。（提供/CRI）