2020年5月20日、韓国・聯合ニュースによると、WHO（世界保健機関）の総会に出席した北朝鮮が、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるために、制裁解除が必要と主張した。

記事によると、WHOの加盟国である北朝鮮は18、19日の両日、ビデオ会議で行われた世界保健総会（WHA）に出席した。しかし、会議では発言せず、書面で立場を表明。文書では「わが国はこれまで新型コロナの感染例が1件もないという事実を誇りに思っている」とし、「莫大（ばくだい）な経済的損失を被ったとしても人民の生命と安全は何にも代え難いものだというのが金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長の確固たる決意と意志だ」と強調したという。

その上で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、国家間の連携と相互協力が必要だとして「一方的な経済、金融、貿易制限や、国連憲章とその他国際法を否定する反人道的な制裁を即刻撤回することを促す」と強く求めたという。

これに、韓国のネットユーザーからは、「制裁を解除してもコロナ感染は止められない」「制裁を解くこととコロナを食い止めることにどんな関係があるの？」「それなら世界を救ってくれよ」「WHOの総会で制裁解除を求めても仕方がない」などといった声が上がっており、北朝鮮の主張に困惑気味な様子がうかがえる。

その他、「なぜ制裁を受けているのかが全く分かっていない」「制裁を解いてほしいのならば核を放棄せよ」などといったコメントも寄せられている。（翻訳・編集/関）