Record China 2020年5月10日(日) 6時30分
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8日、韓国・毎日経済は、韓国で初めて人体の冷凍保存サービスを利用した人が登場したと報じた。写真は17年に中国で行われた人体冷凍保存の現場。
2020年5月8日、韓国・毎日経済は、韓国で初めて人体の冷凍保存サービスを利用した人が登場したと報じた。
クリオアジア(KrioAsia)によると同社は最近、京畿道(キョンギド)盆唐(ブンダン)在住の50代男性から人体冷凍保存サービスの依頼を受け、今月1日にロシア・モスクワの冷凍保存室に遺体を移送した。同社のハン・ヒョンテ代表は「依頼者は(がんで)亡くなった母親の全身を冷凍保存することを望んでいる」と話した。医療技術が発展した未来で母親を再びよみがえらせたいという希望によるもので、韓国での依頼は初めてのこと。男性は費用として計1億500万ウォン(約915万円)を支払ったという。
同社はロシアの人体冷凍保存専門企業・クリオロス(KrioRus)の提携会社で、2018年2月から韓国で代行サービス事業をスタートした。クリオロスは米アルコー延命財団、クライオニクス・インスティテュートとともに世界3大人体冷凍保存企業に数えられている。現在までに、クリオロスに遺体全体または脳など臓器の一部冷凍保存を依頼した人は、今回を含めて計73人に上るという。
人体冷凍保存サービスは、医療技術が進歩した時のために、亡くなった人を生き返らせる目的で細胞や臓器などの人体を氷点下193度の液体窒素で凍らせて長期間保存するもの。クリオアジア最高技術責任者(CTO)で建国(コングク)大学医学専門大学院のキム・シユン教授は「臓器を冷凍保存しておいて、必要な時に再びよみがえらせる技術の開発が目標」とし、「学界では2040年ごろになれば冷凍保存しておいた死者の脳をよみがえらせたり、人工の体に移植することもできるとみている」と話す。
現在、キム教授の研究チームはナノ粒子や磁場などを応用して安全に臓器を解凍できる技術を開発中。一方のクリオアジアは、年内に海外の人体冷凍保存企業および専門家を韓国に招待し「人体冷凍保存と解凍技術」など未来再生医学をテーマにした国際フォーラムを開催する予定だという。
これを受け、韓国のネットユーザーからは「両親の死を望む子どもも多いというのに、生き返る日を待つなんて親孝行だね」「いくらお金持ちでも、そこまでできる人はいない」「母を思う気持ちが素晴らしい」など男性の母親を思う気持ちに感嘆の声が上がる一方で、「子どもが死んでから生き返っても意味なんかある?」「本人は同意したのかな?遠い未来に生き返っても家族も友達も家も何もない。それが幸せと言えるかな?」など疑問を抱くユーザーも多く、「個人的な意見だけど、死期が近づいたらあらがわずに死んだ方がいいと思う」「酷な言い方かもしれないけど、いつかは土に返るべき」「自然の道理に従おう」と倫理的な問題を指摘する声も上がっている。
中には、自身の子どもに対して「息子よ、私は冷凍しないでほしい」と訴えるユーザーも見られた。(翻訳・編集/松村)
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