Record China 2013年12月7日(土) 23時49分
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Togetterの「バイデン米副大統領と習近平主席の会談に対する、石平太郎さんと宋文洲さんのツイートの対比が面白い!」がなかなか興味深い内容です。写真は同会談。
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Togetterの「バイデン米副大統領と習近平主席の会談に対する、石平太郎さんと宋文洲さんのツイートの対比が面白い!」がなかなか興味深い内容です。
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評論家・石平さんは「バイデン副大統領と中国習近平国家主席の会談がすでに終わったが、中国側の発表では、肝心の防空識別圏の問題に対し、バイデンがどういう発言したかが一言も触れられていない。それは要するに、少なくとも今の時点では、バイデンは一切、中国にとって有利な発言をしていない」と発言。
一方、評論家・宋文洲さんは習近平とバイデンの良好な関係、米中蜜月などなどを紹介。
というわけで、ここに「バイデン副大統領の東アジア訪問は日中どっちに有利だったんだぜ」問題が勃発したわけです。
ちなみにこれは何も上記お二人だけの議論ではございません。グーグルニュース検索で調べると、日本語では「バイデン副大統領、習主席と会談 『深い懸念』伝達」「バイデン米副大統領、中国の防空識別圏認めず」といった見出しが並び、中国語では「バイデン、旧交を温め米中の新型大国関係を推進」「バイデン訪日、安倍首相の三大要求を拒絶」といった見出しが出てきます。
■ウルトラCはなかったけど、仕事は果たしたバイデン
で、この違いはなんなのでしょう?「バイデンに実態はない。のぞき込んだ者の欲望を映し出す鏡にすぎないのだ…」とかだったら面白いわけですが、現実はもうちょっと地味な話であります。
どっちの陣営にしても事実認識に大きな違いはなく、なにか起こるんじゃという期待が高いか低いかの違いしかなさそうです。つまりバイデン副大統領が東アジア歴訪を機に、従来の立場を一方踏み越えて、「中国の防空識別圏撤回を求める」と発言するのではないか…と一部で期待していたところ、そうはならなかったのでがっかりした人もいるというわけです。
とはいえ、懸念の表明で終わるんじゃないのというのは従来の予想どおり。習近平との会談でも言及したとのことで求められた仕事は十分果たしています。なので何も驚くようなことはないわけですが、「ちょっと面白いことが起きるはず」と期待を高めすぎてしまった…というのが現状です。
しかも、こういう玉虫色の状況なので、日本に都合のよい話、中国の都合のよい話、どちらにも解釈できるという…。
■「バイデン、なぜか海江田万里だけに本音を話す」報道が面白すぎる
とはいえ、「米国は中国との関係重視で日本につきあってられんのや。中国大勝利キタコレ」と盛り上がる中国メディアにはなかなか楽しいものがあります。まあ、日本でも一部に「米国が本気出した、中国敗北必至www」と盛り上げる人もいるので似た者同士の部分もあるのですが。
で、そうした中国メディアの報道で面白かったのが「バイデン、海江田万里に本心を話す」というネタ。新聞晩報の記事が出所のようで、レコードチャイナが取り上げています。
なぜ米国は安倍首相の要求を拒んだのか。その理由については会談で明かされることはなかったが、3日午前に海江田万里民主党党首と会談したバイデン副大統領は本心を漏らしていた。「習近平国家主席は事業を始めた苦しい時期にある。彼に面倒をかけられない」、と。どうやら米国人は口では日米同盟を高らかに歌いながら、心ではひそかに中国に配慮しているらしい。
新聞晩報をはじめ中国の複数のメディアが「面倒をかけられない」との発言を大々的に報じ、米国は日本を見捨てたと示唆している。しかし管見の限り、日本語メディア、英語メディアでは同様の発言は報じられていない。
というもの。バイデンは本当に海江田万里にこんなオモシロ発言をしたのでしょうか?日本語、英語の報道をざっとあさった感じでは他にソースがないのですが…。「心ではひそかに中国に配慮しているらしい」というどや顔の一文がいいですね。他の中国語メディアでは「安倍が聞いたら卒倒しそうな言葉だ」なんて表現もありましたが…。本当にあったの、この発言?
◆筆者プロフィール:高口康太(たかぐち・こうた)
翻訳家、ライター。豊富な中国経験を活かし、海外の視点ではなく中国の論理を理解した上でその問題点を浮き上がらせることに定評がある。独自の切り口で中国と新興国を読むニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。
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