Record China 2020年4月18日(土) 9時40分
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中国・上海メディアの文匯報は16日、「点睛の筆を欠いたアベノミクス、五輪延期が日本経済に影響を与える」とする陳子雷氏の寄稿文を掲載した。資料写真。
中国・上海メディアの文匯報は16日、「点睛の筆を欠いたアベノミクス、五輪延期が日本経済に影響を与える」とする全国日本経済学会副会長で上海対外経貿大学日本経済研究センター主任の陳子雷(チェン・ズーレイ)氏の寄稿文を掲載した。
要約すると、陳氏はまず、今年7月24日から始まる予定だった東京五輪が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、来年7月に延期となったことを取り上げ、「日本経済の回復に伴い、今年の東京五輪はアベノミクスに『点睛』効果をもたらすことになっていた。だが延期となったことで経済効果も『延期』となり、最近衰退の兆しが見られる日本経済に大きな影響を与えることになりそうだ」と指摘した。
続いて、国際通貨基金(IMF)が14日に公表した世界経済見通しで、新型コロナウイルスの感染拡大の悪影響で2020年の世界全体の実質成長率がマイナス3.0%に落ち込むと予測し、日本はマイナス5.2%に悪化する見通しを示したことや、内閣府が3月に発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改定値は、物価変動を除いた実質で前期比1.8%減、このペースが1年続くと仮定した年率換算は7.1%減となり、速報値の年率6.3%減から下方修正したこと、さらに、2月の訪日客数は前年同月比58%減となり、日本の観光、飲食、小売などの業界に大きな影響を与えていることを紹介した。
そして、五輪延期による経済損失は6000億円超に上るとの試算や、五輪延期で開催年に期待された3兆円超が宙に浮くとの試算があることを紹介し、「東京五輪の延期による『失われた1年』は、日本経済に大きな経済的損失と心理的影響をもたらすことになる。また、五輪が来年予定通りに開催できるかどうかは、世界各国の新型コロナウイルス対策の成果次第だ。五輪の延期が決まったことで国民の不安がなくなったとは言えない」とした。(翻訳・編集/柳川)
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