発熱やせきがあるのに…「日本の政策は常軌を逸している」と中国メディア

Record China    2020年2月26日(水) 21時20分

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中国メディア・環球網は25日の記事で、韓国や日本など、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化している国々の現状を伝えた。写真は韓国ソウルの地下鉄。

中国メディア・環球網は25日、「韓国の“平穏”は一夜で破られ、日本には不思議な“落ち着き”が漂っている」と題した記事で、「中国はすでに新型コロナウイルスへの対応で少なからぬ成果を上げているが、ウイルスの世界的な拡大はさまざまな国の人々を不安にさせている」と指摘。韓国や日本など、感染拡大が深刻化している国々の現状を伝えた。

まず、韓国で感染が拡大した背景について、「1週間前までは多くの人がウイルスを自分とあまり関係ないものと捉えている様子で、夜のソウルでは多くのグループが楽しそうに酒を飲んでいるなど、比較的“平穏”な状態だった。だが、『新天地イエス教会』関係者の間で大規模な感染拡大が起こると、2月19~22日に国内の感染者数は51人から433人に、約7倍も増加した。人々が1カ所に集まることを避けるため、今では多くの教会がオンラインで礼拝を行っている」などと説明した。

さらに、記者らが集めた情報を基に、「韓国では各種の学校が始業日を1週間遅らせているが、これについてある保護者は『重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)が流行した時にも見られなかった措置だ』と話した」「感染拡大が深刻な大邱市のドラッグストアでは、人々は“戦闘状態”に入っているかのようで、朝の開店直後にはマスクや消毒液、体温計といった商品が売り切れる」「大部分の人は仕事がない時には家にこもることを選ぶようになり、大型百貨店や映画館などからはあっという間に活気がなくなった」などと紹介した。

続いて、記事は日本の状況に言及。「安倍首相は23日までに計12回の対策本部会議を開くなど、日本政府はウイルス対策を非常に重視しているようだ。しかし、東京の地下鉄やスーパーなどでは、従業員を含めて多くの人がマスクを着用していない。カフェなどを見てもマスクをしている人の姿はほとんどなく、いつもと同じようににぎやかだ」とした。

その上で、記事は「日本人のこの“落ち着き”を、在日中国人はよく理解できない」と指摘。日本で医学の博士号を取得したある中国系の人物は、これについて「日本は実は“落ちつかざるを得ない”のかもしれない。今年は日本が待ちわびてきた東京五輪の年で、どんな行政的措置をとるにしても五輪への影響が考慮される」「日本では都市を突然封鎖したり、すぐさま新しい場所に病院を建てたりすることはできない。ホテルを一時的に隔離施設として使うのでさえも大変なのに、それ以上のことなどもってのほかなだ」と説明したという。

記事はこのほか、厚生労働省が新型コロナウイルスへの感染を疑われる人に、風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いた場合に特設のセンターに問い合わせ、その上で病院を受診するよう呼びかけていることを紹介。さらに、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗客らの間で感染が大幅に拡大したことについて、「下船後に2週間隔離させるといった通常の措置をとらなかっただけでなく、乗客らを直接公共交通機関で帰宅させるなど、数々のミスを犯した」と伝えた。

こうした当局の対応について、日本在住のメディア関係者は環球網に対し、「いくら日本人に並外れた自制心や忍耐力があるといっても、発熱やせきなどの症状がある患者を家に閉じ込めて自力で治療させるという政策は常軌を逸している。早く発見し、隔離し、治療することこそが正しい道だ」とコメントしているという。(翻訳・編集/岩谷)

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