昨年の韓国製造業生産能力、統計開始以来最大の減少幅、韓国紙「災難レベル」と文在寅政権批判

Record China    2020年2月8日(土) 10時20分

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昨年の韓国の製造業生産能力は統計が開始された1971年以降で最大の減少幅となった。韓国紙は「災難レベル」と文在寅政権の経済政策を批判した。写真は韓国の港。

2020年2月7日、韓国経済をリードしてきた製造業が急速に弱体化している。昨年の造船・自動車・半導体などの製造業生産能力は、前年に比べ1.2%減少した。これは統計作成が開始された1971年以降の48年間で最大の減少幅だ。朝鮮日報は「災難レベル」と文在寅政権の経済政策を批判した。

製造業生産能力の減少は韓国統計庁が1月31日に発表した「2019年12月および年間産業活動動向」で明らかになった。製造業生産能力は通常の操業環境で製造会社が製造できる最大の生産量を指す。製造業生産能力が下がるということはそれだけ設備投資の減少を招き、このような傾向が長期化すれば潜在成長率の低下につながる。

製造業生産能力が減少したのは、文在寅政権発足後の18年(-0.2%)が初めてで、昨年は2回目だった。昨年は製造部門だけで雇用が8万1000人分減少した。景気悪化は製造業だけでなく産業全般に及んでいる。昨年の全産業生産増加率は前年比で0.4%の増加にとどまり、統計の作成を開始した2000年以降で最低となった。統計庁は製造業・鉱業などを含む鉱工業と建設業の不振が産業生産増加率の足を引っ張っているとみている。

鉱工業生産は電子部品(-12.1%)や機械装備(-3.6%)などの分野が不振で、前年比0.7%の減少だった。アジア通貨危機時の1998年(-6.4%)以来の最低値だ。製造業の平均稼働率も前年比0.6ポイントダウンの72.9%で、1998年(67.6%)以来、21年ぶりの最低値だった。それだけ景気が悪く、稼働していない工場が増えているという意味だ。

こうした現状について、朝鮮日報は社説で「単なる沈滞ではなく経済の活力そのものが失われる災難ともいえるレベルだ」と指摘。「韓国政府の政策は労組寄り・反企業になり、企業は国内投資を嫌って海外に逃れた。主力企業の業績も次々と墜落している。民間の支出が6分期連続でマイナスを記録する前例のない事態も起こっている。通貨危機当時でもなかった現象だ」と続けた。

そして「昨年末から半導体景気が回復の兆しを示したかに見えたが、『武漢肺炎』という新たな悪材料に襲われた」と言及。「韓国政府・与党はこれまでずっと自画自賛を続けてきたが、『武漢肺炎』が広まると『困難な状況』と言い始めた。しかし、根本的な経済の活性化対策については一言も口にしていない。むしろ(4月の国会議員)選挙を前に税金をばらまくポピュリズムに一層熱を上げる可能性が高い」と皮肉った。(編集/日向)

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