G20サミットの中心は成長と雇用、8大テーマを設定―中国メディア

Record China    2013年8月28日(水) 9時44分

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27日、まもなくロシア・サンクトペテルブルグで開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の議長国ロシアは、グローバル経済を背景として、成長と雇用を今回のサミットの中心に据えるとともに、8つの優先的テーマを設定した。資料写真。

2013年8月27日、まもなくロシア・サンクトペテルブルグで開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の議長国ロシアは、グローバル経済を背景として、成長と雇用を今回のサミットの中心に据えるとともに、8つの優先的テーマを設定した。▽強く持続可能でバランスの取れた成長の枠組▽雇用▽国際金融の枠組改革▽金融の監督管理の強化▽エネルギーの持続可能性▽発展▽多国間貿易の促進▽反腐敗、の8テーマだ。また成長の枠組と国際金融の枠組改革というテーマの下に、▽投資・融資▽政府債務の持続可能性という2つの新しい特別テーマを設定した。人民日報海外版が伝えた。(文:黄薇(ホアン・ウェイ)、中国社会科学院世界経済・政治研究所グローバル統治研究室副主任)

強く持続可能でバランスの取れた成長の枠組をめぐり、G20サミットの通常討論のテーマとしてグローバル経済の展望、メンバー各国のマクロ経済政策の相互評価などが設定された。今回は通常の活動のほか、政策の評価を重点的に行い、特に財政政策の数量化の方法の設計、中長期の財政目標の設定戦略、波及効果の影響、リバランス問題などを重点的に話し合う。また今回の成長の枠組活動チームは問責評価のプロセスを初めて取り入れるとともに、サミットで問責評価の結果を発表する予定だ。執行力のあるG20は、G20の長期的な発展にプラスになる。

国際金融危機の枠組改革では、国際通貨基金(IMF)の出資割当額(クォータ)改革を進めることが、国際機関の公平性・公正性を体現する基本となるという点でG20は一致する。G20は今後、IMFが統治構造の改革を完了させるよう支援し、2014年1月までに第15回クォータ一般見直しを完了させるよう後押しする。だが米国国内ではまだ第14回クォータ見直しをめぐる立法プロセスも完了していない。この問題は米国の財政・経済・外交における弱点となっている。

雇用問題では、主にG20の枠組下の雇用活動チーム、国際的労働者機関、経済協力・発展機関などが話し合いに参加する。サミットでは雇用協力分野での進展として、▽グリーンで持続可能な雇用単位の創出▽若年層の訓練育成プロジェクトへの投資の拡大、教育・訓練育成の質の向上、若年層の雇用の促進▽社会保障システムの整備、などが発表される見込みだ。

エネルギーの持続可能性というテーマでは、各国がもともと持っている優位点と関連して、ロシアはG20がエネルギー問題にもっと注目するとともに、多くの話し合いや会議を組織することを希望する。持続可能で汚染の出ないエネルギーの建設は未来の発展の方向性ではあるが、話し合いの効果には限りがあるとみられる。

発展というテーマにおける重点個別テーマは、食糧の安全保障、人材資源の開発、金融の包容力、インフラ投資などだ。人材資源の開発と発展経験の共有は、2010年のソウル・サミットで採択された「ソウル開発コンセンサス」でうち出されたものだ。ロシアが重点的に取り上げる金融の包容力の建設では、主として女性、移民、若年層向け金融サービスの獲得可能性に特に注目する。食物の安全保障の分野では、G20は大きな発展を遂げるとみられ、段階的な成果には熱帯地域における農業プラットフォームの建設、小麦の研究展開の提唱、農業に対するモニタリングの世界的な提唱などが含まれるとみられる。

反腐敗の面では、金融監督管理の職能と金融機関の相対的な独立に啓発されて、ロシアはG20の枠組下で独立した反腐敗機関の建設を強化することを初めて提起する。この提起には一定の合理性があるが、各国の隔たりは大きく、反腐敗の実施を阻む大きな力がいまだに存在する。マネーロンダリングや国境を越えた贈収賄への反対は、いずれも過去1年間に話題になった問題であり、各国政府の意見が一致する分野でもある。

国際金融の監督管理の分野では、G20の枠組内の金融安定委員会(FSB)がますます重要な役割を発揮している。今回のサンクトペテルブルグサミットでは、FSBのメカニズム化構想を基本的に完成させ、シャドーバンキングシステムへの監督管理の強化もうち出す見込みだ。

貿易をめぐるテーマは宙に浮き、隅に追いやられた状態に陥っているとみられる。貿易保護への反対はサミットの宣言に毎回組み込まれるが、成果は微々たるものだ。グローバル貿易の投資情況の変化について、G20の反応は非常に遅く、失望が広がっているといえる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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