中国の輸入車が世界一高いのはなぜ?原因は独占―中国メディア

Record China    2013年8月23日(金) 6時30分

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20日、中国国家発展改革委員会の関係者は、同委価格監督検査・反独占局が輸入自動車や合弁生産された自動車の価格問題の深刻さに注目していると述べたが、反独占の具体的なタイムテーブルは明らかにしなかった。資料写真。

2013年8月21日、新華社によると、中国国家発展改革委員会の関係者は20日、同委価格監督検査・反独占局が輸入自動車や合弁生産された自動車の価格問題の深刻さに注目していると述べたが、反独占の具体的なタイムテーブルは明らかにしなかった。新華社が伝えた。

中国社会科学院(社会科学アカデミー)の反独占分野の専門家によると、海外で大手企業の独占行為を調査するには何年もかかるのが普通だ。米国などに比べ、中国の反独占部門は設置されてから日が浅く、人手や経費の不足といった問題に直面し、多くの産業に存在する独占の問題のうち、とりわけ重大で差し迫った問題にしか対処することができないという。

▽ニュースの分析

中国に輸入される自動車はなぜ世界で最も高値なのか。

ベンツ350は中国市場で139万8000元(約2242万円)するが、海外での小売価格は約56万5000元(約906万円)だ。ランドローバーは国内価格は118万8000元(約1905万円)だが、海外価格はわずか31万3400元(約503万円)だ。調査によると、税金を差し引いても、中国の輸入自動車価格は世界の他市場をはるかに上回る。海外の自動車メーカーは中国の関連政策の隙をつき、ルートを操作して暴利をむさぼっており、これが輸入車の価格が高額になる重要な原因だ。

輸入自動車を手がけて20年以上になる上海汽車進出口有限公司の完成車輸入事業部の高済華(ガオ・ジーホア)総監の説明によると、中国の輸入自動車には25%の関税、17%の増値税(付加価値税)がかかる。消費税には7段階あり、最高税率は40%で、最高税率が適用される排気量4.0リッター以上の車で計算すると、輸入車1台あたりの税額は本体価格の1.4375倍になる。だが国内で販売される輸入車は海外の3倍ほどの価格で販売されるものがほとんどで、誰かが暴利がむさぼっていることは明らかだ。

海外メーカーは中国のディーラーの販売価格や販売ルートを制限するなどの方法で販売価格の独占をはかる。輸入自動車の経営に長く携わってきた人々が口々に言うように、海外メーカーは長期にわたって中国ディーラーの販売価格を制限してきた。日本、ドイツ、フランスなどの複数のブランド手がける4S店(販売、部品提供、アフターサービス、情報フィードバックを手がける総合的サービス店舗)の関係者によると、海外メーカーは非常に慎重で、これまでずっと口頭で指示を出し、書面の証拠が残らないようにしてきた。ディーラーが値段を安くして販売使用とすれば、「資源の差し押さえ」や「ビジネス戦略」などさまざまな手段を駆使して重い「罰」を与えてきたという。

販売価格の制限だけでなく、各メーカーによる4S店スタイルの強化、部品の販売独占、ディーラーの地域の枠を越えた販売の禁止といった行為は、いずれも独占の疑いがもたれるものだ。

反独占問題を手がける大成弁護士事務所の魏士廩(ウェイ・シーリン)弁護士によると、輸入自動車の部品が極めて高額なのは独占販売が原因だ。地域を越えた販売の禁止は、価格を制限するのが狙いだ。さまざまな現象から明らかなように、高級輸入車を中国で販売すると巨額の利益を得られるのは、ルートを制限していることが真の原因であり、これは独占にほかならない。ある行為がわかりにくいものであるなら、証拠を探して調査するしかないという。

別の専門家の指摘によると、輸入自動車の取引量が急激に増加しているが、中国の輸入自動車ブランドの販売管理に関する政策は目下の市場の情況に対応できていない。ここにつけ込んで海外の自動車メーカーが独占価格を押し通すことになるという。また、輸入自動車政策の専門家によると、輸入自動車市場の混乱の深層レベルの原因は、関連する管理政策によって海外メーカーに決定権と支配権が与えられていることた。このため独占状態が徐々に形成され、情況が日増しに悪くなっているのだという。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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