脱北しても帰国すれば新居と報奨金を提供=北朝鮮が懐柔策、効果大で脱北者減る―香港メディア

Record China    2013年8月19日(月) 19時0分

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19日、この1年余り、北朝鮮から韓国への脱北者の人数が以前よりも明らかに減少している。これは、金正恩第一書記が北朝鮮の最高指導者になって以降、政策を変更したことによるものとみられている。写真は香港の衛星TV局・フェニックステレビのニュース番組画面。

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2013年8月19日、この1年余り、北朝鮮から韓国への脱北者の人数が以前よりも明らかに減少している。これは、金正恩(キム・ジョンウン)第一書記が北朝鮮の最高指導者になって以降、政策を変更したことによるものとみられている。香港・フェニックステレビの報道を引用して中国網が伝えた。

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金正恩第一書記が政権の座に就いてからこれまでの間に、北朝鮮当局は帰国した脱北者少なくとも5人の記者会見を開いた。元脱北者は韓国での生活に耐えられない点が多かったことを述べた上で、金第一書記に対する感謝や忠誠を尽くすスローガンを高らかに叫び、歌曲を熱唱する。北朝鮮国営テレビの報道によれば、帰国した中年女性は新居を与えられ、息子夫婦と一緒に暮らして一家団らんを楽しんでいるという。

父親の金正日総書記時代、当局は脱北問題を意図的に隠し、帰国者は労働改造所に送られ、厳しい処罰を受けた。しかし、息子の時代になると状況は一転、異なる情報が流れた。ある脱北者によれば、北朝鮮に残る家族から電話を受け、当局の関係者が講話したり家を訪問したりして、家族に脱北者の帰国を呼びかけるよう求め、帰国しても罰しないことを約束したという。自称“脱北者”が広めた情報では、帰国すれば20万元(約320万円)以上の報奨金をもらえるほか、記者会見に出席する機会が与えられる。

実際、一部の脱北者が韓国で思うように生活できていないことも事実である。10年前に韓国へ逃れ、現在はNGO(非政府組織)で働く元脱北者は、近いうちに北朝鮮へ帰国したいと表明、韓国人の脱北者に対する冷遇や差別に抗議した。

専門家は、金第一書記は韓国に在住する脱北者に救いの手を差し伸べて北朝鮮へ呼び戻す懐柔策を進める一方、中国との国境に近い豆満江や鴨緑江沿岸の警備を強化し、脱北を計画して潜伏する者への処罰を強化する意図があると分析する。

統計によれば、2012年に金第一書記が就任してから、韓国への脱北成功者の数は1500人前後にまで減り、2011年より44%減少した。また、今年の脱北者数も減少傾向が続いているという。(翻訳・編集/碧海)

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