Record China 2013年8月5日(月) 16時30分
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5日、日本の言論NPOと中国日報社は「第9回日中関係世論調査」の結果を発表した。尖閣諸島問題などが影響し、日本人、中国人ともに9割超が「よくない印象をもっている」と回答した。写真は工藤泰志・言論NPO代表(左)と宮本雄二・元駐中国大使。
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2013年8月5日、日本の非営利団体・言論NPOと中国日報社は、共同で行った「第9回日中関係世論調査」の結果を発表した。日中関係は重要だと認識されているものの、尖閣諸島問題などが影響し、日本人(90.1%)、中国人(92.8%)ともに9割超が「(相手国に)よくない印象をもっている」と回答。「マイナス評価」は昨年から急拡大、過去9回の調査で最悪の結果となった。
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また、よくない印象の理由として、日本人の53.2%、中国人77.6%が「尖閣諸島をめぐる領土問題」と回答。今後の日中間の最大の懸念材料についても、日本人の72.1%、中国人の77.5%が「領土問題」と認識。日本政府は「日中間に領土問題は存在しない」との立場だが、日本世論の62.7%、中国世論の82.2%が「領土問題が存在している」と回答。日中双方の国民の大多数が領土問題の存在を認めている。また、日本人の49.1%、中国人の58.1%が「両国間で速やかに(前向きに)交渉し平和的解決を目指すべきだ」とし、領土問題の平和的解決を両国民が求めていることが分かった。
「日中間で軍事紛争は起きるか」との質問に対し、日本人の23.7%、中国人の52.7%が「数年以内に起きる」、「将来的には起きると思う」と回答。領土をめぐる意識の高まりを背景に、軍事衝突に対する懸念が出ている。
こうした中で、「日中関係を重要だ」とする回答は日本人74.1%、中国人72.3%に達し、ともに相手国の必要性に対し高い評価をしている。
言論NPOの工藤泰志代表は、この調査結果について、「相手国に対する印象がここまでひどいのかと衝撃を受けた。日本と中国の国民間の直接交流が極めて少なく、相手国に対する認識はほとんど自国のニュースメディアからの間接情報に依存している。領土をめぐり相互にナショナリズムが過熱し、メディア報道によってさらに増幅され過熱する実態は放置できない」 と述べた。
「東京-北京フォーラム」副実行委員長の宮本雄二・元駐中国大使は尖閣諸島問題について「すべての紛争を平和的手段で解決するとの日中平和条約の原点に戻ることが重要。(条約締結時には)領土問題はあいまいにして、(他の)あらゆる問題を話し合うことによって合意している」と指摘、まず対話を優先すべきだとの考えを示した。
この調査は2005年から毎年実施されており、今年は5月から7月にかけ、日本側が全国の18歳以上の男女(有効回答数1000人)、中国側は北京、上海、成都、瀋陽、西安の5都市の18歳以上の男女(同1540人)を対象に行った。
この調査結果を基に、言論NPOと中国日報社の共催の「第9回 東京―北京フォーラム」が10月に北京で開かれ、両国の識者が「日中関係とアジアの未来」について議論する。 (取材・編集/HY)
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