Record China 2019年10月14日(月) 8時30分
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中国メディア・環球網は10日付で掲載した記事で、「日本企業は“メード・イン・チャイナ”の全体的なレベル向上のために協力を始めている」と指摘した。写真は中国の日立。
中国メディア・環球網は10日付で掲載した記事で、今年の「中国国際工業博覧会(略称:工博会)」を取材した内容を基に、「日本企業は“メード・イン・チャイナ”の全体的なレベル向上のために協力を始めている」と指摘した。
同博覧会は例年上海で行われており、第21回となる今回は9月17~21日に国家国家会展中心(NECC)で開催された。主催者が事前に発表した内容によると、今年は9つの専門展が設けられ、2600を超える企業の出展と17万人の海外・国内からの見学者の来場が見込まれた。
記事の筆者は、実際に来場した感想として、「規模は来場者数とともに年々大きくなっているようだ。数年前の工博会では精密さや生産速度に重きが置かれていたとすれば、ここ2年は“スマート”や“エコ”が主流を占めている」と指摘した。
続いて、「中国は世界最大の工業国であり、新たな設備に対する需要が大きい。工博会に出店する企業は中国の工業の変化を敏感に察知し、その変化に応じて最も魅力的な商品を売り出さなければならない」と論じた。その上で、「日立が展示していた内容からは、同社が最大限の努力をもって中国の製造業の第一線に近づこうとしていることが感じられた。彼らの出展内容の変化からは、中国の工業が今後迎えるであろう新たな動向を読み解くことができる」と紹介した。
そして、筆者は工博会で目にした日立のスマート製造ソリューションが中国の抱える問題を解決しうると指摘。その背景について、「中国全土では工業化が進んでいるが、地域間、また地域内における業種の異なる企業の間には、産業技術のレベル向上の速度にばらつきがある。この現象は極めて深刻である」「一方、外資企業もこの状況を目の当たりにしている。日本企業は中国企業とのつながりが深く、中国の工業に参入する過程でどのように中国国内の産業技術の格差を改善するかという問題は、日本企業が新たな市場を開拓する上で重要なカギとなりつつある」などと説明した。
さらに、同社の中国における具体的な取り組みについて、「日立は画像処理の技術を通して新人作業員と熟練の作業員の動作を比較し、製品の質に影響を及ぼすような操作ミスをすぐに発見できるようにしている。中国では工業の急速な発展に伴い大量の新人作業員が生産ラインの最前線で働いている。画像処理技術の導入は生産の質を大幅に向上させた」と紹介した。
このほか、「過去数十年の間に中国国内の63の製鉄所が日立と技術交流を確立させ、多くの生産設備が日立によってもたらされた。同社はまた、それらの製鉄所にAIやビッグデータを用いた支援を提供している。今後、この動きがさらに多くの製鉄所に拡大されれば、中国の鉄鋼製造業全体の技術レベルを大きく高めることにつながる」と指摘した。
記事によると、日立産業制御ソリューションズで本部長を務める佐々木一彰氏も、中国との協力について「中国の5G環境の下で、すべての生産ラインの稼働状況や故障状況を管理し、工場全体の生産効率を高めたい。われわれがしたいのは、こういった全く新しいタイプの取り組みなのです」と語っているという。(翻訳・編集/岩谷)
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